◆柔道 世界選手権 第7日(12日、ウズベキスタン・タシケント)
男子100キロ超級で全日本王者の斉藤立(国士舘大)が初出場で銀メダルを獲得した。決勝でアンディ・グランダ(キューバ)に敗れた。延長ゴールデンスコアで指導を3つ取られ、反則負けとなった。
95キロ超級五輪2連覇で2015年に亡くなった父・仁氏(享年54)は1983年に無差別級で世界選手権を制している。日本柔道史上初の親子制覇には届かなかったものの、父子で世界選手権の表彰台に立った。
今大会は世界ランキング34位でノーシードでの出場。初戦で第2シードのスパイカース(オランダ)を延長の末に大外刈りで下すなど、準々決勝までの3試合は技による一本勝ち。準決勝では世界ランキング1位のテムル・ラヒモフ(タジキスタン)に指導3つによる反則勝ちを収め、決勝はアンディ・グランダ(キューバ)に敗れた。
斉藤は4月の全日本選手権で史上初の親子優勝を達成。日本勢が五輪で3大会連続で金メダルを逃している男子最重量級の星と期待されていた。この大会に向けては「パリ五輪ばかりを見るのではなく、この1つ1つの試合に自分の全ての命を懸けて勝ちにいきたいと思っている。絶対優勝します」と意気込んでいた。
◆斉藤 立(さいとう・たつる)2002年3月8日、大阪市生まれ。20歳。5歳で柔道を始め、小6で全国少年大会優勝。大阪・上宮中3年時にも全国制覇。18年のロシア・ジュニア国際で国際大会初出場V。全日本選手権は19年に史上最年少17歳1か月で出場。22年に年少3番目の20歳1か月で制覇。21年GSバクー大会優勝。父・仁さんは1984年ロサンゼルス、88年ソウル両五輪で95キロ超級連覇。191センチ、165キロ。
▽男子100キロ超級2回戦
斉藤 大外刈り スパイカース
(国士舘大)7分22秒 (オランダ)
(延長)
▽同3回戦
斉 藤 内股 ノバアルカンタラ
2分16秒 (ドミニカ共和国)
▽同準々決勝
斉 藤 足車 ハンモ
4分32秒 (ウクライナ)
(延長)
▽同準決勝
斉 藤 反則勝ち ラヒモフ
5分11秒(タジキスタン)
(延長)
▽同決勝
アンディ・グランダ 反則勝ち 斉 藤
(キューバ)