劇団俳優座に所属する俳優の川井康弘さんが、3日に急性腸炎から敗血症性ショックで死去していたと11日、同劇団が発表した。55歳だった。
多くの舞台に出演し、ストレートプレイに限らずミュージカル、マスコミ出演など硬軟幅広い演技力で優れた功績を残した川井さん。9月に出演予定だった俳優座公演「待ちぼうけの町」の稽古中に体調不良となり緊急入院。その後、闘病生活を送っていた。
通夜、葬儀は近親者で執り行った。同劇団は「生前に皆様から賜りましたご厚情に深く感謝し、ここに心から哀悼の意を表するとともに謹んでお知らせ申し上げます」とコメントした。
宮城県出身の川井さんは桐朋学園短期大学演劇専攻卒業後、89年に俳優座に入団。「雪の中の三人」「いのちの渚」「村岡伊平治伝」「蟹工船」などに出演した。