◆報知新聞後援 第18回全日本女子硬式野球選手権大会第3日 ▽準々決勝 阪神タイガースWomen5―1履正社高(10日、マドンナスタジアム)
準々決勝が行われ、履正社高(大阪)はクラブ選手権優勝の阪神タイガースWomenと対戦。5―1で敗れたが、最終回に1点を返すなど「関西の王者」相手に粘り強さを発揮した。
今春の全国高校選抜大会4強に入り出場権を得た履正社高は前日の2回戦、女子プロ野球出身者が多く所属する、はつかいちサンブレイズ(広島)に、最終回に2点差をひっくり返してサヨナラ勝ち。明るさと華やかなノリがミラクルを呼んだ。
昨年から活動する阪神とは練習試合で1勝1敗しており、公式戦では初の対戦。相手は元プロや日本代表経験者がスタメンに7人も名を連ね、8月のクラブ選手権と2冠を狙う「強豪」で、2回に失策の間に先制点を許すが、その後は4回まで先発の大向真央が3安打ピッチングと好投した。
5回と6回にそれぞれ2点を失うが、最終回に反撃を開始。1死満塁の好機に小池遥香が右適時打を放ち、「前日の(逆転サヨナラ勝ち)試合がありましたから、本当に気が抜けない。てごわかったです」と、2適時三塁打と活躍した相手主将の三浦伊織に言わせる底力を存分に発揮した。
「ボコボコにやられると思いましたが、よく頑張ったなと思います。バントする阪神とかなかなか見なかったので、丁寧に攻める姿を見て王者の貫禄を感じましたね」と印象を語った橘田恵監督。7月で主将を引退しているが、この大会だけ主将に返り咲いた真砂(まさご)寧々(3年)は、「(阪神は)身近なので、そういう所こそ絶対負けたくなかったですが、パワーや細かい技術、コントロールや変化球のキレがかなわなかった」と話し、最後となった高校3年間を「楽しいときの方が多かったですけれど、(コロナで)苦しいときもありました。最後に全員が一つになれたと思います」と振り返った。