◆明治安田生命J1リーグ ▽第32節 磐田3―3鹿島(8日・ヤマハスタジアム)
ジュビロ磐田は、後半ロスタイムに失点を許し鹿島と3―3のドロー。前半はFW杉本健勇(29)がPKを決めるなど3―1と2点リードで折り返すも後半に2失点。7戦勝ちなし(3分け4敗)となった。
磐田に残留争いの重圧がのしかかった。勝利を確信した後半ロスタイムに同点ゴールを奪われ勝ち点3が勝ち点1に。試合後はガックリと肩を落としたイレブン。渋谷洋樹監督(55)は「93分間は勝っていた。最後の最後に勝利を届けられなかった。残念な結果で悔しい」と唇をかんだ。
前節(9月17日)のC大阪戦(2△2)から約3週間の中断期間も、前半の“悪癖”は解消されていなかった。同10分、7試合連続で前半に先制点を奪われる苦しい展開に。だがここから執念を見せる。指揮官は「前半は勝利に値するゲームをしていた」と同31分にMF鈴木雄斗(28)の21試合ぶりゴールで同点。2分後にはMF金子翔太(27)がキーパーとの1対1をフェイントでかわし2試合連続ゴールで勝ち越し、スタジアムもイケイケムードだ。
さらに同ロスタイムには、相手のハンドで獲得したPKを戦前まで0ゴールのFW杉本が左隅に沈め3点目。金子に「外してもいいから気軽に蹴ってください」とボールを渡され「気持ちが楽になった」と磐田初ゴール。だが勝ちゲームが一転。後半に2点を奪われ、J1残留を目指すチームにとって痛すぎる2試合連続ドローとなった。
杉本は「残留へとつながるゴールだと思っている」と前を向くも、厳しい状況は変わらない。30試合を終えて勝ち点25の最下位で、プレーオフ圏内16位との勝ち点差は8。次戦12日の首位・横浜M戦(午後7時、日産ス)に敗れ、22日の清水戦(午後4時、アイスタ)で引き分け以下なら3度目のJ2降格となる。渋谷監督は「残留するために勝ち点3が取れるように選手と戦っていきたい」。勝利以外許されない残り4試合へと臨む。
(森 智宏)