◆明治安田生命J2リーグ ▽第40節 新潟3―0仙台(8日・デンカS)
3万2979人の観客が駆けつけた敵地で首位・新潟と対戦したベガルタ仙台は0―3で完敗。プレーオフ圏外の暫定7位に転落した。0―0の後半19分にセルフジャッジから一瞬の隙を突かれ先制を許した。反撃を試み攻撃的な選手を投入したが3試合連続の無得点で3連敗となった。21位のいわてグルージャ盛岡は、ホーム最終戦で東京Vに0―2。残留には最低でも連勝が条件となった。
首位・新潟に何もさせてもらえなかった。仙台は前半から相手にボールを回され、主導権を握られる防戦一方の展開。守備のブロックを敷いて奪ったとしてもビルドアップでミスも多く、攻撃をろくにさせてもらえなかった。伊藤彰監督(50)は「守備は前半途中まですごくよくできていた。だが、ボールを奪った瞬間の攻撃に移るところを改善していかなきゃいけない」と話した。
仙台イレブンの動きが一瞬止まった。0―0の後半19分、相手のドリブルを止めたMF中島元彦(23)が相手にボールを当て、マイボールでスローインをしようとクリア。だが、新潟の選手が速攻でリスタート。「自分も周りもマイボールだと思っていた。相手から始まるとも思っていなかった」とDF佐藤瑶大(24)。セルフジャッジから相手に対応できずゴールを許した。
6月中盤までは首位に立っていた仙台。新潟、横浜FCと三つどもえの戦いでJ1昇格を争っていたが、終盤に大失速。9月3日の4連敗をきっかけに原崎政人前監督(48)から伊藤監督に交代後も1勝1分け4敗。大敗を喫して目の前で昇格を許し、チームを築き上げてきたクラブの実力差を見せつけられた。
攻撃力を武器にしていたチームは3試合無得点に終わり、今季2度目の3連敗。残り2試合でプレーオフ圏外の暫定7位に転落と1年でのJ1昇格が遠のいていく。「先制点を取りに行く姿勢を含めてまた1週間準備していきたい」と指揮官。ホーム最終戦の4位・熊本戦(16日)で4試合ぶりの勝利を目指していく。
(山崎 賢人)