横浜FMのMF水沼宏太が4日、「ベストを尽くせるように、1試合1試合全力でやっていきたい」とG大阪戦(8日・日産ス)での勝ち点3奪取を誓った。4試合を残して2位の川崎と勝ち点8差で首位を走るチーム。2連勝で自力優勝、もしくは次節のG大阪戦で勝利して川崎が引き分け以下となった場合、3季ぶり5度目の優勝が確定する。
優勝が間近に見えてきた中でも、水沼は冷静に目の前の一戦へ視線を注いだ。「もう少しで優勝できるかもしれない立場にはいるけど、自分たちが積み上げてきたことは1試合ごとに集中して戦うこと。だからこそ、この結果が出ている」。マスカット監督も「ファン・サポーターたちはエキサイティングな感情でいっぱいになるのは当たり前。我々はエキサイティングなゲームを見せる責任感があるので、それを頭に入れてピッチ上で表現する。とにかく次の試合だけにフォーカスしたい」と変わらぬ一戦必勝の姿勢を強調した。
昨シーズンは途中出場が主で、先発出場は1試合のみだったが、今季はここまで出場27試合のうち16試合で先発している水沼。7ゴール6アシストと数字を残し、持ち前のキャプテンシーでもチームを引っ張っている。「たくさんの試合に出させてもらったことは感謝しているし、スタンスを変えることなく、自分のプレーはマリノスに必要となると考えていて、何が必要か整理しながら戦ってきた。1試合にかけてきた積み重ねがあって、チームに貢献できていると思う」と今シーズンの充実ぶりを語り、「とにかく去年は悔しくて、(オフに)オファーももらっていろいろ考えたシーズン始まりだったけど、『すべてはマリノスのために』、そういう気持ちでここまでやってきているので、最後まで突っ走っていきたい」とシーズン序盤に抱いた決意とともに、背番号18は最後の瞬間まで出し尽くすつもりだ。
G大阪戦からは、ホーム3連戦となる。今季は日産スタジアムで10連勝を飾るなど、ホーム14戦負けなし。G大阪戦は声出しがなく、手拍子での応援を受ける形となるが、水沼は「手拍子もすごく力強い後押しになると選手もわかっているので、一緒に戦ってほしい。ホームのアドバンテージはものすごくて、優勝に向けて、3試合連続ホームでできることはパワーにしかならない。3連戦で(優勝を)決めるチャンスがあるけど、特別意識しすぎず、1試合に向けて選手スタッフ、クラブのみんな、ファンサポーター全員で一体感を持ってマリノスのために戦うことが、笑顔で終わるためには必要」と言葉に力を込めて呼びかけた。
この日は横浜市内でフォーメーション練習など1時間ほど汗を流した。DF松原健、FWヤンマテウスは別調整となっている。指揮官は「ヤンは腰が張ってるとのことだが、日々良くなっているので時間が解決するだろう。松原は先週終わりに練習中の接触で(左足を)少し痛めた。フィジカル的には問題ないがまだ難しいのかなと。ただ順調に良くなっている」と説明。ジョギングを中心としたメニューで終えたGK高丘陽平については「連戦で出続けていたので、この時間を使って別メニューで次に向けて準備している。コンディションの問題はない」と次戦への影響はないと語った。