9月30日に肺がんのため亡くなった落語家・三遊亭円楽(本名・会泰通=あい・やすみち)さん(享年72)の家族葬による通夜が3日、都内の斎場で執り行われた。
群馬・前橋市の釈迦尊寺の山崎奎一住職(79)によると、親族25人ほどで祭壇には紫と白の花が飾られていたという。ひつぎの円楽さんは、45年間にわたり出演した日本テレビ系「笑点」でのイメージカラーである紫の着物に山崎住職愛用の絡子(らくす)がつけられ「闘病していたから、元気な頃とは違うけど、いい男っぷりの顔だった」。喪主は長男で声優の会一太郎(あい・いちたろう)が務めた。
円楽さんは次男のため、山崎住職の勧めで、同寺を菩提(ぼだい)寺に選び、35年ほど前に墓を建立。16年に得度(出家)していた。戒名は「泰通圓生上座(たいつうえんしょうじょうざ)」。本名の「泰通」と、円楽さんが襲名に意欲を見せていた大師匠である三遊亭圓生の名前が入った。
円楽さんがCM出演している日本香堂は「突然の訃報に、ただただ驚いております。円楽師匠には弊社CMになくてはならない存在として本当に長い間支えていただき、感謝の念に堪えません。謹んでお悔やみ申し上げます」とのコメントを発表。円楽さんは楽太郎時代の90年から同社の「毎日ローソク」のCMに出演。先代の円楽さんは76年から「毎日香」のテレビCMに出演しており、師匠亡き後の10年から円楽さんが受け継いでいた。現在は季節の関係でオンエアされていないが、今後については「全くの白紙。円楽師匠ありきでのCMですので、すぐには決まらないと思います」とコメントしている。
お別れの会は12月初旬(場所未定)に予定している。