日本テレビ系演芸長寿番組「笑点」の大喜利メンバーで活躍した人気落語家・三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく、本名・会泰通=あい・やすみち)さんが30日、肺がんのため都内の病院で亡くなった。72歳。所属事務所が公表した。葬儀は近親者で行う。後日、お別れの会を開く予定。
日本テレビはこの日、10月2日放送の「笑点」(午後5時半)内で円楽さんの追悼VTRを放送する予定と発表した。円楽さんは77年8月28日の開局記念放送でメンバー入り。今年1月30日が最後の大喜利出演となった。
紫色の着物の「腹黒キャラ」―。一回り以上年上の歌丸さんとの「高齢」ネタバトルは名物となったが、歌丸さんが番組を引退する時などは人一倍の気遣いを見せ、視聴者を和ませた。
後輩の春風亭昇太が歌丸さんを継いで司会者になってからは、番組の進行を巡って「こうやるんだよ」「昇太には(こうは)できない」などと畳みかけ、じわじわと「次の司会者は自分」とアピール。いずれも、番組に見せ場をつくるという効果は絶大で、おなじみのやりとりをファンは毎週待ち望んだ。番組の福田一寛プロデューサーは「時には厳しく、あえて嫌われ役になって番組を支えていただき感謝の念に堪えません」と悼んだ。