日本テレビ系演芸長寿番組「笑点」の大喜利メンバーで活躍した人気落語家・三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく、本名・会泰通=あい・やすみち)さんが30日、肺がんのため都内の病院で亡くなった。72歳。所属事務所が公表した。葬儀は近親者で行う。後日、お別れの会を開く予定。
「笑点」でともにレギュラーを務める林家たい平(57)が取材に応じ、「かっこいい師匠であり、かっこいい兄貴のようでもあった。常に大きな落語界を見ている師匠でした。『たいちゃん、頼むな』という一言で師匠が何をしたいか分かった。そうやって信頼してくださったことが僕の一番の喜びでした。まだ全然言葉にならないですけど…」と思いを絞り出した。
自身のラジオ収録中に訃報を聞いたといい、「何が起こって周りが騒いでいるのか、まだ信じがたいです」とぼう然。8月6日、退院した円楽さんが「笑点」の楽屋にうなぎを差し入れに来た時に「しっかり治してまた戻って来て下さいね」と言葉を交わしたのが最後になった。
「笑点」では円楽さんの隣に座り続けた。「僕の人生が変わったのは笑点でしたし、そこで円楽師匠と出会い、隣に座ったのは、落語家林家たい平にとっても一番のありがたいことでした。隣にいないとすっごくさびしいです」と声を震わせた。