【日本ハム】宮西尚生「このままじゃ終われない」、3度目に手術に葛藤…連載「中継ぎの流儀・勇往邁進」

スポーツ報知
左肘に3度目の手術を受けた宮西

 日本ハム・宮西尚生投手(37)が29日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」で6日に受けた左肘関節のクリーニング手術を決断するまでの葛藤などをつづった。左肘の手術は今回で3度目【注】。現役引退も頭をよぎったが、「このままじゃ終われない」と偽らざる思いを吐露した。また、野球との向き合い方への変化も明かした。

 手術に至るまでには、もちろんいろいろな葛藤がありました。このトシで手術というのは、普通は野球人生の決断をする時のパターンでもあるわけですから。メスを入れるよりも限界として辞めるのか、そもそも球団としてさせてくれるのかなというのもあったので、すごく迷いはありました。

 2回目の手術(18年オフ)を受けてから1年ぐらいは良かったですが、3年ぐらい前から投げれば水がたまり、昨年ぐらいからは何もしなくてもたまって注射で抜き続けている状況でした。肘はそこまで痛くなくても、水がたまって握力がなくなっていく。遠征先ではなかなか簡単に抜けないですし、病院を探したりということもありました。

 その中でかわしながら、力をセーブしながら投げていると、やっぱり結果は出なかったですし、フォームも崩れていきます。すぐたまっていってしまうことばかり考えてしまうので、ブルペンでも最低限に、なるべく投げないようにと思い切り準備をできない面もありました。

辞めようか… それが続き、肉体的にも精神的にもキツかったです。正直、辞めようかというぐらい悩み続けました。でも、このままじゃ終われない、悔いが残るやろうなというのがありました。こんな終わり方は嫌やなあと、球団にお願いして(手術を)させてくれる形になりました。今は手術もして吹っ切れたというか、それこそ50試合の登板記録もなくなりましたし、本当にプロ野球人生の最終章なんやな、と感じています。

 (2軍再調整となった6月から)鎌ケ谷に2か月いた時ぐらいに野球との向き合い方も変わりました。今まではお金を稼ぐことや、タイトルを狙う、防御率など、そういうところをかなり意識しながらやっていました。でも今は小さい子たちが夕方ぐらいまで、飽きるまで無心に野球を続ける、ただ野球がやりたい感覚に近いですね。最後まで悔いなくやるしかない。2回目に出場選手登録(7月29日)されてからは、全部がラスト登板と思いながらやるぐらいの気持ちでやっていました。もちろん、その中で結果が出るのが一番です。

 今までの手術に比べたら手術自体は楽で、実際あと1か月もあればピッチングもできるような状態ですが、今回が一番リハビリを丁寧にやっています。肘をかばっていた代償で機能低下している部位もありますし、「本当に酷使したんやな、この腕」と思うからです。やっぱりやるからには一番でいたい。この気持ちを忘れたら終わりだと思います。その中で一試合一試合悔いがないような登板にしたい。そのために今までのことを詰め込んで、オフのトレーニングに臨みたいと思います。(宮西 尚生)

 【注】15年10月に左肘のクリーニング、および神経移行術、18年11月に左肘骨棘(こつきょく)滑膜切除術を受けた。6日には左肘関節のクリーニング手術(肘頭骨棘切除および滑膜切除)を受けていた。

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