立大、55年ぶり箱根駅伝へ手応えの夏合宿…予選会突破へ上野裕一郎監督「6~14番手の頑張り次第」

スポーツ報知
予選会突破に向けて練習を行う立大の選手。上野監督は集団を並走した

 第99回箱根駅伝の予選会(10月15日、東京・立川市)が、いよいよ迫ってきた。注目は、大会史上最長の55年ぶりとなる復活出場を目指す立教大だ。「立教箱根駅伝2024」をたち上げて4回目の予選会挑戦。新潟・妙高高原などでハードな夏合宿を乗り越え、今季のチームは、たくましさを増した。上野裕一郎監督(37)を始めチーム全員が予選会突破を目標に掲げる。10枠の出場権を懸けた“立川・秋の陣”に向けて立大は臨戦態勢を整えている。

 55年ぶりの箱根路に向けて、立大ランナーは試練の夏を全力で駆け抜けた。「一昨年、昨年よりもチーム全体が『箱根駅伝に出る』という意識が高まっています」。1年時に関東学生連合の一員として4区に出場(区間18位相当)、チームで唯一の箱根駅伝経験者の中山凜斗(3年)は充実した表情で話す。

 今季、学生トップレベルの目安となる1万メートル28分台(28分55秒09)に突入し、主力に成長した林虎大朗(2年)も「確実にチームの走力は上がっています」と手応えを明かす。

 関東の大学駅伝界には「夏を制する者が箱根を制する」という格言がある。その中の「箱根」には箱根の途中にある「立川」も含まれる。立川市で行われる箱根駅伝予選会に向けて、立大は、長野・菅平高原、新潟・妙高高原、北海道・弟子屈、網走で夏合宿を重ね、入念に走り込んだ。

 「日本一速い監督」と呼ばれる上野監督は時には選手とともに走りながら、チーム力のアップに努めた。「チーム上位5人は確実に力が付いています。6~14番手の頑張り次第で10位以内が見えてきます」と指揮官はもくろむ。

 各校12人がハーフマラソン(21・0975キロ)を一斉スタートし、上位10人の合計タイムで10枠の本戦出場権を争う予選会。昨年、立大は最初の5キロをトップ通過し、駅伝ファンとライバル校を驚かせた。最終的に16位に終わったが、一昨年の28位から12校を“ごぼう抜き”。2012年の予選会では通過ラインとは1時間10分33秒の大差があったが、昨年は通過ラインまで7分26秒に迫った。

 今季、チームはさらに成長した。8人の1万メートルの合計タイムで競う全日本大学駅伝の関東選考会(6月19日)では11位。全日本のシード8校を合わせ、単純計算で関東で19番手まで浮上した。箱根予選会は全日本選考会より距離が倍以上になり、選手も2人増えるが、シード10校と合わせて20校の出場枠がある箱根駅伝への復活が現実味を帯びてきたことは間違いない。

 全日本大学駅伝の関東選考会でチームトップだったエース格の関口絢太(3年)は「箱根駅伝予選会でもチームトップを走り、背中でチームを引っ張るつもりです」と頼もしく話す。

 直近2年の予選会はコロナ禍の影響で、東京・立川市の陸上自衛隊立川駐屯地の滑走路を走る平たんなコースで行われたが、今年は3年ぶりに国営昭和記念公園ゴールのコースに戻る。終盤の公園内は起伏があり、タフな戦いになる。スピードタイプの選手が多い立大にとってマイナス材料となるが、このコースこそが箱根に向けての“関所”だ。上野監督は「1秒を大切に全力でゴールを駆け抜けてほしい。ひとり1秒、チームで10秒が明暗を分けるような戦いになる」と語る。

 立大は18年11月に24年の創立150周年記念事業として「立教箱根駅伝2024」をたち上げ、同年12月に中大、エスビー食品などで活躍した上野監督を招へい。就任以前は30位前後だったが、選手寮の新設など大学挙げての尽力で着実に「箱根への道」に近づいている。「立教箱根駅伝2024」の目標は23年秋の予選会を突破して24年1月の第100回箱根駅伝での復活出場だが、目標達成が1年早まる可能性は十分にある。

 今回の予選会を突破し、23年の第99回箱根駅伝に出場を果たせば、1968年以来、55年ぶり復活の出場となる。それは2009年に33年ぶりに出場した青学大を超え、大会史上最長の“返り咲き出場”で歴史的な快挙となる。「チャンスはあります」と上野監督はきっぱり話す。試練の夏を乗り越え、いざ勝負の秋へ。勝ち切った先には、新春の晴れ舞台が待っている。(竹内 達朗)

◆箱根駅伝は通算27回出場

 立大陸上競技部は箱根駅伝が始まった1920年に創部。箱根駅伝には34年に初出場し、通算27回出場。57年には3位という最高成績を残したが、68年を最後に半世紀以上も箱根路から遠ざかる。大会史上最長の復活出場を目指し、2018年11月に「立教箱根駅伝2024」事業がスタートした。

 100年を超える部史の中で2人の五輪選手が誕生。34~37年に4年連続で箱根駅伝に出場し、37年には10区区間賞に輝いた青地球磨男は36年ベルリン五輪800メートルに出場した(予選敗退)。岡田久美子は卒業後の2016年リオ五輪女子20キロ競歩で16位。昨年の東京五輪でも同種目で15位と健闘した。

 ◆第99回箱根駅伝予選会開催要項

 ▽日時、コース 10月15日午前9時35分。東京・立川市の陸上自衛隊立川駐屯地をスタート、立川市街地を回り、国営昭和記念公園にゴールする公認コースのハーフマラソン(21.0975キロ)。

 ▽競技方法 全選手が一斉スタート。各校、10~14人登録選手の中から10~12人が出場し、上位10人の合計タイムで争う。留学生は登録2人以内、出場1人以内。上位10校が本戦の出場権を獲得。

 ▽出場資格 登録選手全員が21年1月1日~22年10月2日の有効期間内に1万メートル34分以内の公認記録を有すること。

 ▽関東学生連合 予選会で敗退したチームの中から個人成績上位者を中心に選考。5月の関東学生対校の成績も考慮される。1校1人に限定し、本戦出場経験がない選手が対象。留学生を除く。本戦ではチーム、個人ともに順位がつかないオープン参加となる。

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