東京生まれのU21ドイツ代表・アペルカンプ真大、4年後は日の丸背負う「日本代表に入りたい」

スポーツ報知
インタビューに答えるデュッセルドルフMFアペルカンプ

 ドイツ2部デュッセルドルフでプレーするMFアペルカンプ真大(しんた、21)が、27日までにインタビューに応じ、日本代表入りの意向を持っていることを明かした。ドイツ人の父と日本人の母を持つ175センチのアタッカーは、U―21ドイツ代表に選ばれるなど確かな実力を備える。日本で生まれ育った逸材に現在地を聞いた。(取材=井上 信太郎)

 中学3年生で渡ったドイツでプロになった。U―21ドイツ代表にも選ばれ、将来を嘱望される選手へと成長した。それでもアペルカンプ真大の心には、生まれ育った日本への思いがある。

 「やっぱり僕も日本で生まれて、日本で15年間育ちましたから。日本代表に入りたいと思っています。JFAから電話がかかってきたら、絶対行きます」

 ドイツ人の父と日本人の母の下で、東京で生まれ育った。三菱養和巣鴨ジュニアユースでプレーしていた中学3年時に、父の仕事の関係でデュッセルドルフに移り住むことになった。練習参加で実力を認められ、デュッセルドルフの下部組織に入団したが、最初は挫折の連続だった。

 「ここに来た時は本当に小さくて、フィジカルも弱くて、めちゃめちゃ苦労しました。欧州で育った子供たちは、この年代でも日本やアジアとは体格が違って、フィジカル面が優れているので」

 そんな中で生き残るためにたどり着いたのが、デュエル(1対1)に入らないプレースタイルだ。ダイレクトや少ないタッチで相手をかわし、ゴールに迫っていく。日本で磨いた技術が支えとなり、175センチの小さな体でトップチームにまでたどり着いた。

 「プロになれたのは素直にうれしかったですね。日々ハードワークして、この夢の舞台に立つことができた。本当にスペシャルなことだと思います」

 デビューした20―21シーズンは21試合に出場し、6得点を記録。終盤戦に3試合連続ゴールを挙げた活躍が認められ、シーズン終了後にU―21欧州選手権に臨むドイツ代表メンバーに選ばれた。出場機会こそなかったが、今やA代表で主力を務めるDFシュロッターベック(ドルトムント)やDFラウム(ライプチヒ)らとともにプレーした。

 「U―21代表の監督から直接電話がかかってきて、めっちゃびっくりしました。本当に何が起きているのかと。でも持ち味のワンタッチやツータッチで、相手をはがすプレーは通用していました。素晴らしい経験でした」

 昨季から日本代表MF田中碧が加入。トップ下に入ることが多く、1列後方のボランチからパスを供給してくれる田中とはいいコンビを築けている。その先輩が出場する可能性のあるカタールW杯(11月20日開幕)では、自身がルーツを持つ日本とドイツが1次リーグ初戦で対戦する。

 「僕にとってすごい楽しみな試合ですけど、日本を応援します。ドイツに勝つ可能性はあると思いますし、碧くんがやってくれるはず。僕も次のW杯を狙っていきます」

 ◆アペルカンプ真大(あぺるかんぷ・しんた)2000年11月1日、東京・世田谷区生まれ。21歳。三菱養和巣鴨ジュニアユースから中学3年時の15年にドイツへ家族で移住し、同年にデュッセルドルフの下部組織に入団。U―19では主将を務める。U―23を経て、19年9月にプロ契約。日本の年代別代表には17年にU―17、18年にU―18に選ばれている。今季はここまで9試合1得点。175センチ、70キロ。

 ◆Jクラブを経由せずに海外クラブでプレーする選手 今夏、Rマドリード(スペイン)のBチームにあたるカスティージャに昇格したMF中井卓大(18)は、レアルが日本で開催したスクールへの参加がきっかけで、9歳で下部組織入り。U―21日本代表GK小久保玲央ブライアン(21)は、19年に当時J2柏のU―18から現所属のベンフィカ(ポルトガル)へ移籍。同DFチェイス・アンリ(18)は、福島・尚志高を経て、今夏にシュツットガルト(ドイツ)に加入した。18年にJ2千葉のU―18から渡欧した同DF内野貴史(21)は、アレマニア・アーヘン(ドイツ)の下部組織でトップチームに昇格し、現在はデュッセルドルフ(同)に所属している。

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