◆パ・リーグ 日本ハム3―2楽天(26日・札幌ドーム)
いつものように淡々と、日本ハム・加藤貴之は表情を変えず左腕を振った。8回にまさかの四球から2点を失ったが、8回5安打2失点で自己最多の8勝目。今季合計147回2/3として残り3回1/3に迫っていた規定投球回(140回)にも到達し「けがもコロナもあってチームには迷惑をかけたけど、最後の最後に根性で投げられた」と汗を拭った。
この日は2四球を許したが、シーズン12与四死球(四球11、死球1)。規定に達した投手では1950年野口二郎(急)、83年鈴木孝政(中)の15与四死球を上回るシーズン最少記録だ。記録については「(頭に)あったんですけど、気にせずにイニングしっかり投げることを(意識した)」と振り返った。
シーズン21先発中、11試合が無四死球。この日を含め2度しかなかった2四球がワーストだった。昨季も22四死球は両リーグ最少だったが、異次元の進化。新庄監督も「安定感しかない」と絶賛していた。(山口 泰史)