◆第101回凱旋門賞・仏G1(10月2日、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)
延べ29頭の日本調教馬が敗れてきた世界最高峰の第101回凱旋門賞・仏G1が10月2日、パリロンシャン競馬場・芝2400メートルで行われる。最多4頭が参戦する今年の日本勢の大将格が、G1・3勝のタイトルホルダーだ。主戦の横山和生騎手(29)=美浦・フリー=に、松末守司記者が「見た」で迫った。
タイトルホルダーとともに、初めて凱旋門賞に挑む横山和は、大舞台を前にしても泰然自若としている姿が実に印象的だ。もちろん、秘めたる胸の奥底は、うかがい知れない部分はあるが、浮足立つわけでもなく冷静にその時を待っている。「タイトルホルダーに乗るときはいつも楽しみにしている。今回も楽しみです」。天皇賞・春、宝塚記念と同じ、いつもと変わらないシンプルな言葉で思いを伝えた。
肌で、足で…、五感で感じ取り、レースのイメージを作り上げている。今月14日、一足先にフランスに渡った。15日に条件は違うとはいえ、本番の舞台、パリロンシャン競馬場でレースに1鞍騎乗(芝1600メートル=8着)した。「凱旋門賞に結びつけるというより、一人のジョッキーとして素晴らしい経験をさせてもらった。雰囲気や馬場も含め、いろいろなことを自分の目で見て体験することができたのは大きい」
実際に馬場も歩き、偽りの直線と言われる最後の直線に入る前の250メートルにも及ぶフォルスストレートなど、感じたことを自分の中に落とし込んでいる。「札幌に近い芝。匂いもそう。今回歩いた馬場は、スタンド正面が北海道の洋芝の稍重くらい。向こう正面とかは良に近くて硬いかな。このまま極端な雨が降らなければ、日本馬のスピードが生きる馬場になるような気がする。タイトルホルダーは、阪神や中山の稍重くらいはこなしているので、大丈夫そう」と感触を得ている。
日本の競馬ファンが夢描く世界の頂はもちろん、険しい。それでも、「僕は仕掛けどころで、ここが仕掛けどころだよ、と合図をするだけ」。ぶれぬ思いは世界でも変わらない。何かやってくれそう、そう思わずにはいられない。(松末 守司)