【高校野球】富山・氷見が打線爆発で30年ぶりの優勝…氷見市民の応援が後押し

スポーツ報知
8回に青野(背番号1)が3ランを放って盛り上がるスタンド

◆秋季高校野球富山県大会 ▽決勝 氷見12-2新湊(25日・高岡西部)

 決勝戦が行われ、シード校の氷見が12-2で新湊に快勝し、30年ぶり4回目の優勝を果たした。北信越大会(10月15~23日、新潟県)には、氷見が第1代表、新湊が第2代表として出場する。7回まで投手戦となったが、8回には持ち前の氷見打線が大爆発。失策、2四球をきっかけに3安打を放ち、一挙に7得点を挙げて勝利を引き寄せた。村井実監督は「夏を経験した選手が4人おり、投手への対応力を高めてきた。氷見の選手たちは小、中学校からプレーのレベルが高いですね」と明るい表情を見せた。

 投打で大活躍したのが、3番打者でエース右腕の青野拓海(2年)だ。最速143キロのストレートと切れのあるスライダーを武器に新湊打線と真っ向勝負。的を絞らせずに9三振を奪い、この日は最速141キロをマーク。試合の終盤にはさらに調子を上げ、8回まで3安打、2失点と好投した。そして、打撃センスも群を抜き、複数のプロスカウトがその将来性を期待するほど。押せ押せムードの8回2死一、二塁では、豪快なフルスイングで左越え3ランを放ってみせた。「打ったボール? 集中して覚えていないです」と苦笑い。7月以来となる高校通算16本目の本塁打で試合を決定づけた。

 氷見と新湊の“港町対決”に、多くの野球ファンが押し寄せた。ともに高校野球熱の高い土地柄で、開場前には長い列ができ、駐車場は満車になるほど。大沢祥吾主将(2年)は「試合の日は休日なのに、初戦からずっと来てくれる方もいてありがたかった。地元のために頑張る気持ちは強いです」と感謝。練習試合も応援に来たり、理髪店に行けば「この前の試合を見たよ。頑張ってね」と声をかけられることも。また、野球部員が小学校の指導を行うなど、地域密着の活動も行ってきた。

 野球部員のほとんどが地元中学校の出身だ。この日のスタメンには、中学2年の県大会で優勝し、全国大会出場(コロナ禍で中止)を決めた西條中の選手6人が入ったほか、強豪の氷見北部中の選手3人も活躍。大沢主将は「先輩に氷見高校に誘われたので、友達も誘った。昔から知っている友達が多くて、何でも言い合えます」と話す。エースの青野は父の英治さん(42)が氷見高出身で、夏の富山大会決勝で敗れて甲子園出場を逃した。「自分が甲子園に行って、父を喜ばせたい」と青野。それぞれの思いを秘めて、氷見高に進学した。

 30年前の優勝時にも決勝で新湊を下し、秋の北信越大会では準優勝して初のセンバツ出場を決めた。「県大会優勝は嬉しいですが、甲子園に出場しないと意味がない。気持ちを切り替えて挑みたい」と青野。氷見市民の期待を力に変えて、30年ぶりの春甲子園をつかみ取る。(中田 康博)

野球

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×