◆陸上 ▽奥球磨駅伝(25日、熊本・多良木町役場発着、高校7区間42・195キロ、大学・実業団4区間42・195キロ)
高校、大学、実業団(クラブ含む)の男子チームがカテゴリーの枠を越えて、同時スタートで勝負する画期的な駅伝の第1回大会は、長野・佐久長聖高が2時間7分16秒で制し、初代王者に輝いた。総合2位はトヨタ自動車九州Aチームで2時間7分32秒。総合3位は地元熊本の九州学院高で2時間7分52秒。大学勢のトップは総合7位の青学大Bチームで2時間9分44秒だった。
20年に第1回大会が行われる予定だった奥球磨駅伝はコロナ禍などの影響で2度、中止され、今年が第1回大会となった。注目は画期的な競技方法。高校は全国高校駅伝とほぼ同じで1区10キロ、2区3キロ、3区8・25キロ、4区7・9キロ、5区3キロ、6区5キロ、7区5・045キロ。大学・実業団は1区10キロ、2区11・25キロ(高校の2区と3区)、3区10・9キロ(高校の4区と5区)、4区10・045キロ(高校の6区と7区)。一斉スタートのガチンコ勝負を演じた。
同じ10キロとなる1区で高校生の出遅れが懸念されたが、佐久長聖高の永原颯磨(2年)が全体2位と好走し、優勝の立役者となった。つなぎ区間の5区(3キロ)に回ったエースの吉岡大翔(3年)は区間2位に32秒の大差をつける8分4秒の圧倒的な区間賞で勝利を引き寄せた。
九州学院高は1区の永本脩(3年)が全体4位と好走し、総合3位に大きく貢献した。
実業団のトヨタ自動車は2チームを編成。前半は1区で区間賞を獲得した藤曲寛人(25)の好走でBチームが先頭争いを演じたが、後半に苦戦し、総合4位。Aチームは最終4区のアントニー・マイナ(19)が猛追し、優勝した佐久長聖高と16秒差の総合2位だった。
大学勢では青学大Bチームの7位が最高。青学大Aチームは1区の宮坂大器主将(4年)が全体18位と出遅れ、総合19位だった。
青学大の原晋監督(55)が原監督が代表理事を務めるアスリートキャリアセンターのクラブチーム「絆ランニングクラブ」は1区で古川大晃(東大大学院)が全体6位と踏ん張り、総合14位だった。