シントトロイデンで成長し日本代表の主力に 鎌田大地、遠藤航ら中心にW杯で波乱起こせる…立石敬之CEOが期待

インタビューに答えるシントトロイデン・立石CEO
インタビューに答えるシントトロイデン・立石CEO

 11月20日開幕のカタールW杯まで2か月を切った。7大会連続出場となった日本代表は、初の8強入りを目指す。2018年からベルギー1部シントトロイデンで最高経営責任者(CEO)を務める立石敬之氏(53)に、欧州から見た日本代表の現在地を聞いた。(取材・構成=井上 信太郎)

 今や欧州のトップリーグだけで日本人選手が50人を超える時代。チャンピオンズリーグや欧州リーグでも活躍する選手が増えてきた。

 「ここ数年、本当に日本人が増えた。50人っていったら、Jリーグの5チーム分のレギュラーがいるということ。ドイツの中堅クラブや5大リーグの下のポルトガルやベルギーリーグのビッグクラブでもやれるようになってきた。ただ、一番大事なことはチームの勝った、負けたに責任を持つような立場の選手が何人いるかということ。所属クラブで主力を張っている選手がまだ少ない」

 徐々に変化しつつある。シントトロイデンから今や日本代表の主力に成長したのが、フランクフルトMF鎌田、アーセナルDF冨安、シュツットガルトMF遠藤の3人だ。所属していた当時は、3人とも中心選手として活躍し、ロッカールームでも仕切り役となっていた。遠藤に至っては昨季からシュツットガルトのキャプテンを任されている。

 「欧州で日本人がキャプテンをやるというのはすごいこと。Jリーグに置き換えれば、タイやベトナムから来た選手が主将をやるようなものだから。今季からシャルケに加入した吉田がすぐに副主将をやっているけど、中堅でもリーダーシップを取れる選手が増えた。これはロシアW杯から変わったところ」

 さらに今後、日本人選手の価値を高めるために、必要になるのが、個人的見解としては、欧州のシーズンに合わせた夏春制にすることだという。

 「欧州に選手を売るんだったら、お金を持っている夏に交渉するのが一番。Jクラブはシーズン終了後の冬に移籍させたがるけど、やっぱりシーズンが始まる夏の時とは金額が違う。今回パリSGが日本ツアーに来たけど、逆に日本のクラブが欧州でキャンプをして、プレシーズンマッチをすることもできる。そういうことを繰り返すことで日本人選手の価値が高まっていく」

 前回18年ロシアW杯の決勝トーナメント1回戦で、日本は優勝候補のベルギー相手に一時は2点のリードを奪うなど善戦したが、ロスタイムに勝ち越しを許した。会場の地名から“ロストフの悲劇”と呼ばれるが、ベルギーでこの話をされたことはほとんどないという。

 「ベルギー側からしたら苦戦したけど、ただの1試合。僕もいいゲームをしたと思ったけど、やっぱり本当に日本がライバルに見られるには勝たないとダメ。今の日本はウィングにも伊東や三笘といったW杯で波乱を起こせる力を持った選手がそろっている。今度こそ勝ちきってほしい」

 ◆立石 敬之(たていし・たかゆき)1969年7月8日、福岡・北九州市生まれ。53歳。現役時代は平塚(現湘南)、東京ガス、大分などでプレー。99年に現役引退後は大分のコーチや強化部長を歴任。2007年からはFC東京で強化部長やゼネラルマネジャー(GM)を務めた。18年、シントトロイデンのCEOに就任。現在はJリーグ理事、J1福岡の顧問も務めている。

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