玉鷲、執念突き落としで単独トップ守った…37歳10か月昭和以降最年長Vへ「まだまだ2日ある。長いよ…」

スポーツ報知
玉鷲(上)は、突き落としで錦富士を破る(カメラ・佐々木 清勝)

◆大相撲 ▽秋場所13日目(23日、東京・両国国技館)

 東前頭3枚目・玉鷲が2敗と単独トップの座を死守した。同10枚目・錦富士に押し込まれたが、突き落としでねじ伏せた。14日目に自身が勝ち、3敗で追う西前頭4枚目・高安、同8枚目・北勝富士の2人がともに敗れれば、関脇だった2019年初場所以来、自身2度目の賜杯が決まる。“鉄人”が、昭和以降最年長となる37歳10か月での優勝まで目前に迫った。

 これがベテランの意地だ。関取最年長37歳の玉鷲は、3敗で後続1差に迫る26歳・錦富士との一番。立ち合いは「(相手の)当たりがすごく強かった。本当に速かった」と完全に遅れるも、体がとっさに動いた。左に開くと、右で突き落としながら左は相手の後ろ首を捉えて優勢。執念で左膝にしがみつく若手を、のしかかって仕留めた。「しっかり落ち着いてよかった」。決着の土俵上では目を閉じ、小さくひと息ついた。

 14日目Vの可能性が浮上した。11勝目で先頭を守り、次は翔猿戦。玉鷲が勝利し、その後の取組で3敗の北勝富士と高安がともに敗れれば、千秋楽を待たずに優勝が決まる。現役時代に8度の優勝経験がある八角理事長(元横綱・北勝海)は「まだまだ2日ある。長いよ、2日は…」と語り、この日の一番については「立ち合い負けしたが、焦らなかった。体が自然に反応した。焦ってないよね」と評価した。

 今場所前は出稽古には行かずに部屋で調整した。所属する片男波部屋は自身と幕下、序二段、序ノ口力士の計4人だけ。今年の春頃には若い衆2人を同時に相手する“二人がかり”を取り入れた。「年を取ると足腰が弱くなるので鍛えている。この運動は体に合っていると思う」。少人数を言い訳にしない工夫の稽古を積み、今場所9日目に樹立した歴代単独3位の1457回連続出場につなげた。

 37歳10か月の鉄人が19年初場所以来2度目の賜杯を抱けば、昭和以降では12年夏場所の旭天鵬(現大島親方)の37歳8か月を超えて最年長Vとなる。“角界のレジェンド”超えへ―。「緊張しないように自分の相撲を取っていきたい。あと2日間ですね」と玉鷲。平常心を貫くベテランは主役の座を譲る気はない。(竹内 夏紀)

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