【ちむどんどん】バッシング強まる中、視聴率が落ち込まないのはなぜか

スポーツ報知
黒島結菜

 女優の黒島結菜がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」(月~土曜・前8時)が、今月末の最終回まで残り10話となった。物語が進展するにつれてSNS上では批判的な意見が増え、ツイッターでは「#ちむどんどん反省会」なるハッシュタグも登場。一方、視聴率の推移を見ると大きな落ち込みを見せていない。一体なぜか。(視聴率は関東地区。ビデオリサーチ調べ)

 4月11日にスタートしてからほどなくして、雲行きが怪しくなってきた。子役たちが活躍した2週目までは、その初々しい演技を称える声も見受けられたが、“大人編”に突入すると、脚本や演出などについて異議を唱える声が徐々に高まってきた。

 とりわけ「ニーニー」こと、ヒロインの兄・比嘉賢秀(竜星涼)の浅はかな行動の数々はバッシングの的となった。所属したボクシングジムにファイトマネーを前借して行方不明になり、妹が寝ている間に財布から金を持ち逃げ。それだけにとどまらず、詐欺師に何度も騙され、その度に家族に迷惑をかけてきた。名前の「賢秀」が聞いてあきれる始末。ネット上では「クズすぎる兄」と非難された。

 「ニーニー」だけではなく、「ニーニー」を叱らない母・優子(仲間由紀恵)に「なぜ?」の声も上がった。ヒロイン・暢子(黒島)の突飛な言動や、暢子と恋人だった頃の青柳和彦(宮沢氷魚)の婚約者に対する冷たい態度なども叩かれるようになった。

 半年前を思い返せば、前作「カムカムエヴリバディ」は、最終話に向けてネット上で空前の盛り上がりを見せていた。劇中の終盤に登場した「アニー」が初代ヒロイン・安子か否かが焦点となり、ネット上では考察合戦が連日繰り返された。社会現象となり、感動的なフィナーレを迎えたことは記憶に新しい。

 それとは対照的に“炎上”気味な「ちむどんどん」だが、視聴率は健闘している。初回の世帯平均視聴率は16・7%で、週平均は16・3%だった。第35話で最高の17・2%を記録。終盤になっても、おおむね15~16%で推移している。他局のドラマ作品を見渡しても分かるように、メディアが多様化した今、16%台を記録する作品は稀だ。

 ツイッター上では、いつしか「#ちむどんどん反省会」というハッシュタグが定着し、毎日のように本作に対する厳しい意見が飛び交っている。内容を見ると、重箱の隅をつつくようなツッコミもある中、核心を突くようなコメントも見受けられる。これは真剣に見続けているからこその“思い”なのではないか。こうした視聴者が一定数いて、視聴率を下支えしているのだろう。SNSに意見を書き込みながら鑑賞する、令和の新たなドラマの楽しみ方かもしれない。

 放送前、制作統括を務める小林大児氏は「毎朝気持ちよく一人の女の子、一人の主人公に感情移入していくというのが、見やすいと思う。それは(脚本の)羽原(大介)さんも大事にしたいと書いてくれているので、その良さを表現していきたい。4きょうだいと家族の物語というのをずっと意識しつつ、他のきょうだいや家族たちがどうなっていくかというところも楽しんでいただければ」と話していた。

 残り10話。果たして4きょうだいの物語の結末は、視聴者が「楽しめる」形になるだろうか。注視したい。

(記者コラム 江畑康二郎)

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