今季からB1の仙台89ERSに新たに加入したネイサン・ブース(28)が14日、「とうほく報知」のインタビューに応じた。208センチの長身ながら、3点シュートを得意とするシューター。背番号「45」の新助っ人に、新天地にかける思いなどを聞いた。
(取材・構成=高橋 宏磁)
チームに合流して、約2週間。この日、仙台市内での練習を終えた仙台89ERSのブースは満足そうに汗をぬぐった。新加入選手の武器の一つが3点シュートだ。
「自分のシュートは、チームにマッチすると思う。今はまだ思い通りには決まっていないが、打ちたいタイミングでシュートは打てている。もう少ししたら、感覚が合ってくると思う」
チーム内にも溶け込んでいるようだ。チームには、インサイドでのプレーを得意とするジャスティン・バーレル(34)がいる。「JB」の愛称で呼ばれる大黒柱との連携にも自信をのぞかせた。
「自分が得意とするのはシュート。インサイドでプレーするJBと一緒にプレーすることができる。それは自分の強みだと思う」
日本でプレーする以外にも、日本での生活を満喫しているようだ。
「秋保温泉にも行ったし、独眼竜政宗をまつっている瑞巌寺にも行った。建物の造りは、米国ではなかなか見ることができない。興味深かったよ」
チームは16日、男子バスケットボールBリーグの前哨戦となる「第10回 TOHOKU CUP 2022」の初戦(秋田・CNAアリーナ☆あきた)で岩手ビッグブルズと対戦する。加入後初となる対外試合に向けても、闘志を燃やす。
「自分たちが一つになって、高いレベルのバスケットボールができるいい機会だと思う」
昨季はトルコ1部のダルサファカでプレーし1試合平均11.6得点。3点シュートの成功率は46.9%と高い数字をマークした。昨季のB1では狩野祐介(32)=名古屋D=が同成功率52.9%をマークするなど、高い決定力を誇る選手も多いだけに、ブースにかかる期待は大きい。
「自分のキャリアを通して、3点シュートの成功率は40%を超えている。その数字は超えたいね。チームをプレーオフに導くことは、ずっとやり続けてきた。それは今シーズンも達成したい」
2016―17年シーズン以来、6季ぶりに復帰したB1。ブースが勝利に直結するシュートを決め、仙台89ERSのブースターを沸かせる。
◆ネイサン・ブース 1994年2月3日、米国生まれ。28歳。米トリード大卒業後、イタリア1部やドイツ1部などでプレーした後、21―22年シーズンはトルコ1部のダルサファカでプレー。チームを欧州チャンピオンズリーグ出場に導いた。ポジションはパワーフォワードとセンター。208センチ、106キロ。