◆日本選手権大会近畿地区最終予選 ▽代表決定戦 パナソニック6―1カナフレックス(14日・わかさスタジアム京都)
パナソニックが元阪神の鳥谷敬コーチ効果で6―1でカナフレックスを破り、全日本選手権大会(10月30日開幕・京セラD)への出場を決めた。
バッテリーが躍動した。左腕・榎本亮が3回から7回まで連続して3者凡退に抑えるなど、5安打1失点で完投。女房役でルーキーの久保田拓真捕手は、同点の8回2死一塁に勝ち越し2ラン。「それまでいい当たりがなく、割り切ってフルスイングするという気持ちで。芯ではなかったので、入ってくれという感じだった」と久保田。甘く入ったフォークをバックスクリーンに運んだ。
9回にも2適時打で3得点。終盤に突き放した。日本選手権大会へ27大会連続、42回目の出場を決めた田中篤史監督は「ホッとしています。都市対抗に出られなかったので、これからマイナスを返済していきたい」と話した。
チームは、今夏の都市対抗野球大会への出場を逃した。その後、本格的に取り入れたのは、鳥谷敬コーチ直伝の“スローボールバッティング”練習。「自分の形で打つという意図があると思う。トップを作れずに振っていたのを、みんなゆっくり自分のタメ、割れができて打てているので効果があった」と久保田。毎日1000から1500回の素振りにも取り組み、この日、鳥谷氏の前で一発を放って見せた。「ルーキーらしく。思い切って恐れることなくやって、チームに勝ちを呼び寄せたい」と日本選手権大会に向けて意気込んだ。
チームが鳥谷氏とコーチ契約を締結したのは今年の3月。練習はもちろん、試合前ミーティングでは試合の入り方などのアドバイスももらうという。この日は試合後に、鳥谷氏を交えた記念写真を撮影。選手らと笑顔を見せ、ともに代表権獲得を祝った。