元宝塚トップ娘役の女優・花總まり(49)が、17日放送のフジテレビ系音楽番組「MUSIC FAIR」(後6時)で、ミュージカル「エリザベート」の名曲「私だけに」をテレビ初披露する。
番組は、今秋上演のミュージカルを特集。「エリザベート」(10月9日~来年1月31日、東京ほか3都市)は、黄泉(よみ)の帝王トートに愛されたハプスブルク帝国最後の皇后エリザベートの数奇な運命を描く。
収録では、トート役の俳優・井上芳雄(43)と劇中歌「最後のダンス」「私だけに」「愛のテーマ」をメドレーで歌い上げた。「エリザベートはとても大好きで大切な作品。中でも『私だけに』は体に染みこんでいるものがあるので、一瞬で彼女の気持ちになって歌うことできました」と作品の世界にいざなう渾身(こんしん)の歌声を披露した。
舞台本番に向けて緻密(ちみつ)な調整を積み重ねる花總が、開幕前に公の場で歌唱するのは異例のこと。コロナ禍で2020年公演が中止となり、今回のチケットもプレミア化しており「作品や楽曲のすばらしさをより多くの方に届けられたら」と番組出演を快諾した。
エリザベート役は日本初演の1996年に世界最年少で務め(当時は宝塚雪組)、以来ファンを魅了し続けてきた。今回が集大成との見方もあるが「気負っちゃうので、そうは言いたくないんです。一回ずつ悔いのないよう、大千秋楽まで納得いくまで突き詰めて、お客さまの心に残るエリザベートをお届けしたいです」。魂をかけた27年目の開幕が近づいている。(奥津 友希乃)
◆井上「2人でこれ以上できませんというくらいに振り絞りました」
○…井上は、花總との収録に「2人でこれ以上できませんというくらいに振り絞りました」とコメント。自身も同作に2000年から出演する常連だが「花總さんのエリザベートはやっぱりすごいです」と短い言葉に尊敬の念を込め、「日本で『エリザベート』旋風が巻き起こるでしょう!」と大盛況を予感している。