【番記者の視点】天皇杯4強入りの鹿島 フロントから見る岩政大樹監督評

スポーツ報知
鹿島・岩政大樹監督

◆天皇杯▽準々決勝 鹿島 1-0 神戸(7日・ノエビアスタジアム神戸)

 鹿島が2019年度大会以来となる4強入りを果たした。

 後半17分、DF広瀬陸斗のクロスをFWアルトゥールカイキがゴール前に折り返し、最後はFW鈴木優磨が頭でねじ込んだ。J1残留を争う神戸がメンバーを落としたこともあり、試合は鹿島が時間内にゴールできるかという構図。神戸にパスコースを消され、こぼれ球にも反応されていたが、危ないシーンは作られなかった。一発勝負の重みを感じさせる90分。試合後、岩政大樹監督を始め、選手から「ホッとした」と吐き出された言葉が印象的だった。

 岩政監督が就任して公式戦5試合を戦った。リーグ戦1勝2分け1敗で通算2勝2分け1敗。ここまでを鹿島のフロントはどう見ているのか。吉岡宗重フットボールダイレクターに聞いた。「(結果を求めて)勝ち点を拾っていくやり方もある。シーズン途中の監督交代ということで、難しさもある。その中で、新しい鹿島を作るというところで、岩政監督はトライしてくれている。試行錯誤しながらやってくれている」と評価した。

 岩政監督の肝いりで3人のコーチを新たに招へいした。スペインでの指導経験を持つ坪井健太郎氏、フットサル日本代表監督を務めた鈴木隆二氏がコーチに就任。ドイツ代表でも活躍した咲花正弥氏がフィジカルアドバイザーに就いた。これまでなら鹿島OBか、外国人監督であれば監督の右腕が就くポジションに外からの血を入れた。

 吉岡氏は「(クラブOB以外の登用を)迷わなかったです。岩政監督をサポートすると覚悟を決めていた」と説明し、実際に「練習もすごく良くなっている。ぜひ見てほしい」と強調した。また、鹿島だから「勝たなくていいとは言いません」と繰り返し言ってから「新しい鹿島を作るために我慢も必要だと考えています」とも付け加えた。

 一発勝負で1―0の勝ち名乗り。クラブの美学が詰まったスコアだが、アプローチは違う気がする。時計を進めるより、相手をコントロールするというより、1点リードしてからも自分たちから動き、相手に手を打たせない印象だ。「90分、試合を支配する。攻撃も守備も」。岩政監督が掲げる新しい鹿島を目指す態勢が、チーム全体で固まりつつあることを感じられた神戸の取材だった。(鹿島担当・内田 知宏)

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