【明日の金ロー】時代劇ではない”アクション映画”感がさらに増した「るろうに剣心 伝説の最期編」

スポーツ報知
従来の時代劇に収まらないド派手アクションが魅力の「るろうに剣心 伝説の最期編」(C)和月伸宏/集英社(C)2014「るろうに剣心 伝説の最期」製作委員会

 9日の金曜ロードショー(後9時)は、先週放送された「るろうに剣心 京都大火編」の”後編”にあたる「―伝説の最期編」(2014年)が放送される。

 前作の最後で薫(武井咲)を助けるために海に飛び込んだ剣心(佐藤健)は、かつての師匠である比古清十郎(福山雅治)に助けられる。現在のままでは志々雄真実(藤原竜也)の野望を止めることができないと悟った剣心は、清十郎の下で厳しい修行を積む。

 その後、剣心は執拗(しつよう)に追ってくる四乃森蒼紫(伊勢谷友介)との死闘を経て、ついに志々雄との対決に挑む。体内の熱を用いて炎を発する「無限刃」を操る志々雄との対決の行方は―。

 前2作と比較して、大幅にスケールアップしているのがアクションシーン。20分近くにわたるラストの志々雄との直接対決に加え、清十郎と修行し、蒼紫の挑戦を受ける剣心だけでなく、元新選組の斎藤一(江口洋介)、剣心の仲間である相楽左之助(青木崇高)らが、これでもかとばかりに暴れ回る様子が映し出される。その戦闘方法はバラエティーに富んでおり、飽きること無く楽しめるのではないか。

 舞台は明治初期、しかも主人公が幕末の剣士とあれば、一般的には本作のジャンルは「時代劇」なのかもしれないが、むしろ「アクション映画」とした方がしっくりくる。いわゆる”チャンバラシーン”でも、相手に当て身やパンチを食らわせたり、地をはうように攻め込んだりと、従来の時代劇にはない動きがふんだんに取り入れられている。「斬る」よりも「突く」動作が多いところも特徴だ。

 これは、アクション監督を谷垣健治さんが務めたところが大きいと思う。谷垣さんは、いわゆる「殺陣師」ではなく、ジャッキー・チェンにあこがれて香港に渡り、スタントマンを経て現在の地位をつかんだ人物。公開時に作品関係者が「『るろ剣』は時代劇を売りにはしていない」と話していたことを思い出すが、従来の時代劇にとらわれない点が、作品の魅力を引き出しているのではないか。

 ただ、前後編(京都大火編+伝説の最期編)合わせて上映時間4時間半以上の「大作」で、志々雄との戦いが十二分に描かれている―と言いたいところだが、原作漫画を読んでいた人にとっては、物足りない部分もあるだろう。両作の内容は、漫画ではコミックスで10巻分、「週刊少年ジャンプ」では約2年にわたって連載されたというボリューム。さらに、映画ではさらに別のエピソードも取り込みながら作られているからだ。

 個人的には、志々雄の配下として登場する腕利きの武装集団「十本刀」が、ほんの一部しか描かれていない点を寂しく感じる。先週放送の「京都大火編」には志々雄が「十本刀を集めろ」と指示するセリフがあったが、”言いっ放し”で終了。原作を知らなければ「誰が十本刀だったの?」との感想を持つのではないか。本作でも主要キャラクターは登場しているのだが、原作では10人それぞれが個性あふれるキャラクターとして描かれていただけに、彼らの「動いている」シーンを見たかった。(高柳 哲人)

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