【第53期報知キス釣り名人戦】大野名人4度目の防衛…徳島・北の脇

4度目の防衛を果たしビッグタイトルを守った大野名人は高々と名人杯を掲げた
4度目の防衛を果たしビッグタイトルを守った大野名人は高々と名人杯を掲げた
キスを釣り上げた大野名人は次の投入準備のために浜を駆ける
キスを釣り上げた大野名人は次の投入準備のために浜を駆ける

【主催】報知新聞社

【後援】全日本サーフキャスティング連盟

【協賛】(株)SESSYA

【協力】(株)サンライン、(株)ささめ針、キリンビバレッジ(株)、東邦産業(株)

 「第53回報知キス釣り選手権・SESSYA CUP」決勝大会は4日、徳島・北の脇で開催された。鳥取、徳島、愛知の各予選を勝ち上がった選手や前回大会上位のシード選手、主催者推薦選手、歴代名人・選手権者ら59人が選手権を争い、決勝戦でただ一人2ケタ釣果を挙げた廣瀬貴志選手(49、徳島市)=徳島セントラルサーフ=が優勝。名人戦の挑戦権を得た。続いて行われた「第53期報知キス釣り名人戦」では、大野正浩・第50期名人(44、かほく市)=北陸アカシアサーフ、石川鱚酔会=が、廣瀬選手の挑戦を20―4で退け、4度目の防衛を果たした。

 3年ぶりの再会だ。2時間の激闘を終え、銀色にまばゆい光を放つ名人杯を腕に抱いた大野名人。“恋人”を見つめるその瞳は、明らかに潤んでいた。「2年間、この日のことがずっと心の隅に居付いていた。この防衛戦だけを見据えて準備してきた」とコロナ禍でいつ再開されるか分からない名人戦を待ち続け、ようやくたどり着けたことへの感涙だった。

 挑戦者は、地元・徳島の廣瀬選手。親交も深く、事前に「細かく丁寧にアドバイスしてくれた。感謝しかない」と釣れるポイントや仕掛けなど、あらゆる情報の提供を受けた。それだけに戦いづらくもあったが、相手は北の脇での釣りを知り尽くした強者だ。感謝はしても容赦はしない。複雑な思いを断ち切ることを強く意識して決戦に臨んだ。

 ジャンケンに勝って選んだのは、予想に反して海に向かって左のエリア。魚影が濃いと思われた右をあえて捨てた。下見で、右エリアの波打ち際に群れるピンギスを見つけても「後半戦になっても手前にいるキスは散らないだろう。まずは、良型が交じった左にいた群れを狙おう」と判断した。

 餌はチロリ。日々、試行錯誤しながら自作した発砲オモリを「軽いと浮き上がるし、重いと仕掛けを流せない。ギリギリのセッティングを施した」と風や波を見て、重さとフロートを調整した。ところが、狙っていた距離に魚はおらず、探り当てたのは3投目だった。手前に移動していた群れを直撃して6尾を釣り上げると、パターンをつかんだ大野名人は一気に加速した。

 まずは2色(1色は25メートル)ほど沖にキャスト。オモリが着水と同時に素早くリールを巻き、1・2色あたりで仕掛けをなじませた。ゆっくりさびいてアタリを待ち、波口のかけ上がりで右に移動。うねる波の中を、左に流れる潮に対して仕掛けが張った状態で浜と平行を保てるように竿を寝かせて引いた。釣果が出ない廣瀬選手とは対照的に、1投毎に掛け続け勝利をたぐり寄せた。

 5期目の名人位を保持し、安堵(あんど)の表情を浮かべた大野名人。「アタリを取るまでプレッシャーがすごかった」と打ち明けた。また、名人戦を“防衛戦”と口にするあたりも、頂点に君臨する者だけが味わう重圧なのか。それが解放されたこの一瞬を境に、「いろんな状況に対応できる引き出しと経験値を増やす努力をしたい」と新たな1年が始まった。これからも続く“防衛戦”は大野正浩だけのものだ。(大塚 真哉)

 試合経過 【名人戦】午後1時15分から2時間。約60メートルの範囲を左右に2分し、1時間で場所を交代した。エリア選択が明暗を分けた。ジャンケンに勝ち、前半に左側を選んだ大野名人が19対0と廣瀬選手を大量リード。後半は廣瀬選手が4連で意地を見せたが、前半のビハインドが大きく響いた。

 野村道雄・競技委員長 「釣果がなかった選手も多くいた厳しい状況のなか、決勝で11尾を挙げた廣瀬選手は立派だった。名人戦では、ポイントを的確に捉えた大野名人の素晴らしい技を見せてもらった。今後も防衛に励んでもらいたい。

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