【番記者の視点】浦和、複数のミスが招いた2失点…主力の欠場も影響し、J1最少失点の堅守に穴

スポーツ報知
浦和レッズ

◆明治安田生命J1リーグ ▽第28節 鹿島 2―2 浦和(3日・カシマ)▽得点者【鹿】アルトゥールカイキ2【浦】松尾、岩波

 誰一人、競り合えなかった。浦和は前半16分、MF小泉佳穂が「完全に僕のミスだった」と自陣でボールロストした流れから左クロスを鹿島FWアルトゥールカイキにフリーでヘディングシュートを打たれ、先制点を献上。リカルド・ロドリゲス監督が2日の会見で、鹿島について「クロスを多用してくる」と最も警戒していた形から失点した。

 失点時、ゴール前のフィールド選手は4人対3人で上回っていたが、誰もカイキへマークにつけず。DF岩波拓也は「人はいたので、競り合えなかったのはもったいない」、DFショルツも「予想の範囲内のプレーで失点した。2列目から飛び出してきた選手に誰もついてなかったのは、全員の守備がよくなかったという場面だった」と嘆いた。

 MF岩尾憲は、自身とショルツの間に入り込んだ鹿島FW仲間隼斗にマークが引きつけられ、背後から飛び出したカイキにフリーで被弾した。「僕がショルツ選手に(マークを)預けてカイキ選手につくか、(左SBの)大畑選手が絞って着くかで、ミスコミュニケーションは否めない。フリーで打たせるとゴールに持って行かれるのは当たり前。自分たちの詰めの甘さです。打たせても、せめてタフショット(難しい体勢で打つショット)にできるように詰めていきたい」と反省を口にした。

 2失点目もミスが絡んだ。同27分、カイキにペナルティーエリア外から低弾道のミドルシュートを打たれ、横っ跳びした日本代表GK鈴木彩艶が左手ではじいたが、そのままゴールに吸い込まれた。「体が上に開いてしまったのが1つの原因。防がなきゃいけなかった」と自身を責めた。

 約1年3か月ぶりにリーグ戦で先発した20歳が要所を防げず。公式戦6戦ぶり先発のDF宮本優太が、相手GKのロングキックに対する空中戦でカイキに競り負けた流れからフィニッシュされた。GK西川周作がコンディション不良、DF酒井宏樹が右ふくらはぎ負傷と主力が欠場した中でピッチに立った若手が踏ん張れず。鈴木は「こういうゲームこそ結果がもとめられる。しっかり反省して次に生かしていきたい」。

 今季の浦和はJ1最少の26失点(26戦)。8月25日のACL準決勝・全北戦まで公式戦5戦を20得点2失点(うち4戦は無失点)で5連勝できたのも、西川と最終ラインを中心とした堅守がベースにあるからこそだ。この日は2点差を追いついて引き分けたが、鹿島の圧力に屈してさらに失点を重ねていたら大敗もありえた。

 ACLで決勝進出した勢いをつなげるべく迎えた3週間ぶりのリーグ戦。選手に新型コロナウイルス陽性者が出るなど、ロドリゲス監督は「難しい一週間だった」と話した。1失点目はクロス対応の連係、2失点目はシュートへの対応。日頃から場面を想定して意識づけ、防げるミスによる失点をなくすことが、J1屈指の鉄壁守備をさらに成熟させる。(浦和担当・星野 浩司)

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