【女子野球】神戸弘陵が夏大会の雪辱果たし連覇…高校ユース大会

スポーツ報知
連覇を果たした神戸弘陵(提供写真)

◆第13回全国高等学校女子硬式野球ユース大会最終日 ▽決勝 神戸弘陵5―0花巻東(30日、ナゴヤ球場)

 女子硬式野球の2年生以下による新チームの全国大会決勝が行われ、神戸弘陵が花巻東を下して2年連続5回目の優勝を果たした。

 神戸弘陵は、7月末に兵庫県で行われた初の全国選手権大会出場中に部内でコロナが広がり、連覇がかかった大会を3回戦で出場辞退、甲子園で行われた決勝進出への道が閉ざされた。「優勝を目指してきたのに無理になってしまい、選手も私も涙が止まらなかった」と石原康司監督は当時を振り返る。最終的に20人近くが感染、練習もままならない中で新チームの2年生はそれぞれ野球ノートに「3年生の分まで頑張りたい」「勝って先輩に恩返しする」などと気持ちを記してこの大会に臨んだ。

 引退した3年生もナゴヤ球場まで応援に駆けつけた決勝。初回、1死から2四球で塁を埋めると、谷川と西上の連続打で2点、その後も2回と4回に点を重ねた。投げては伊藤と樫谷が2安打完封リレーと圧倒。「3年生から『自分たちの分まで頑張れ』と、ずっと声をかけられていたので、その思いを背負って絶対優勝しようと思っていました。3年生も応援に来ていただいて負けられないと思いました。本当にうれしい」と新主将の三村歩生は喜んだ。

 部員は60人規模の大所帯のため、前のチームから残ったのは三村ら数人のみで大きくメンバーが入れ替わった。「(上が)強い学年と言われてきたので、(自分たちもできると)見返そうと思った」(三村)という反骨心からナインは短い時間でまとまり、「大きく入れ替わった新チームでのすぐの試合で、いきなり優勝できるとは思わなかった」と指揮官も驚く、特別な意味のある優勝をもたらした。

 花巻東は、夏の甲子園で優勝した仙台育英に続く「初の白河関越え」が期待されたが、かなわなかった。

 この日、千葉県ではクラブチーム日本一を決める「第17回全日本女子硬式クラブ野球選手権大会」で阪神の女子チーム「阪神タイガースWomen」が初優勝。兵庫県のチームが同じ日に2部門を制した。男子野球部を率いて甲子園出場も果たしている石原監督は「ますます兵庫や関西の女子野球がレベルアップしてもらいたい」と期待した。

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