月組・月城かなとを小池修一郎氏絶賛「熟成度は近年の宝塚でピカイチ」トップ就任1年 名作「グレート・ギャツビー」好演

スポーツ報知

 宝塚歌劇月組公演「グレート・ギャツビー」が、このほど兵庫・宝塚大劇場公演を終えた。「華麗なるギャツビー」の邦題で映画化もされたF・スコット・フィッツジェラルドの名作を基にしたミュージカル。コロナ禍で予定の3分の1も上演できなかったが、昨年8月のトップスター就任後、大劇場2作目となる月城かなとが、元恋人への一途(いちず)な愛を厚みのある演技で好演。脚本・演出を担当した巨匠・小池修一郎氏も「演技の熟成度は近年の宝塚でピカイチではないか。作品、役にとって幸福な出会い」と絶賛している。(ペン&カメラ・筒井 政也)

■来月東京公演 1991年に雪組(主演・杜けあき)で世界で初めてミュージカル化され、08年に月組・瀬奈じゅん主演で再演。今回、14年ぶり3度目の上演だったが、コロナ禍による開幕延期や長期中止で、計33日間(休演日除く)のうち10日間しか上演がかなわなかった。

 22日の本拠地千秋楽で月城は「公演が再開した時の皆さまの拍手が本当に温かく、『待っていてくださる皆さまがいる』―。それがどれだけ幸せなことか、胸がいっぱいになりました」。無念は残るが、月城は09年入団から14年目、トップ就任から丸1年の成長を証明した。

 舞台は1920年代の米ロングアイランド。5年前に出兵のため引き裂かれた恋仲のデイジー(海乃美月)を取り戻すべく、大富豪の娘にふさわしい地位に成り上がったジェイ・ギャツビー(月城)の執念を描く。

大劇場作に昇格 ロバート・レッドフォードとミア・ファローのコンビで74年に映画化。小池氏は80年代半ばに舞台化を目指したが、ヒロインが宝塚向きではないと企画が通るのに時間を要した。「『不倫のメロドラマ』という人もいたが『男の純情もの』としては合っていると思う」。今回は劇団側からのオファーで初めて大劇場作に昇格。主演に月城を迎えた小池氏は「ナチュラルだけども大変深い演技をする。『ラ・マンチャの男』(ドン・キホーテ)じゃないけれど、見果てぬ夢を見る、常人とはズレた役を的確に作っている」と感心した。

■実力と天賦と デイジーと再び結ばれることを疑わない、根拠のない自信を秘めたギャツビーの堂々たる振る舞いを、月城は肝を据えてじっくりと演じ、スーツの立ち姿だけで表現できるまでの領域に。レオナルド・ディカプリオの主演映画(13年公開)よりも、華やかさ、風格を放つレッドフォードのたたずまいと通ずる部分がある。

 トレンチコートを羽織った渋い身なりは、フィッツジェラルド役を演じた「THE LAST PARTY」(18年)の経験も生きた。「『役を着こなす』というか、衣装をちゃんと役の人間として着ている。想像していたより、ずっとカッコよかった」と小池氏。主題歌「朝日の昇る前に」で、劇場の空気を制する歌声も見事だ。「歌い手としても素晴らしい表現力があり、容姿も優れ、実力と天賦のものが見事に調和している。よくぞ、この道を選んでくれた」と最大級の評価を下した。

 東京宝塚劇場では9月10日~10月9日に上演予定。月城は「皆さまからいただいた幸せを、今度は私たちがたくさんお返しできるよう、東京公演に向けて精いっぱい頑張っていきたい」と笑顔を見せた。

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