◆パ・リーグ 日本ハム4―5オリックス(24日・帯広)
命拾いから逆転アーチを生んだ。「助かったなぁ…という感じです」と、中川圭は正直だった。1点を追う5回2死三塁。3ボール1ストライクからの一塁ファウルゾーンへの飛球は、清宮が風を読み切れず捕球に失敗。フルカウントで仕切り直し、上原のスライダーを仕留めた。7月10日のロッテ戦(ほっと神戸)以来の3号2ランを左中間に運んだ。
23日は日没コールドにより、0―0で引き分け。最後の攻撃となった7回に、中川圭は左翼ポール際へ本塁打性のファウルを放った。「完全に風に持っていかれている…」と、リクエストした中嶋監督は嘆いていた。釧路から移動し、帯広の風はオリックスに優しかった。
プロ4年目で中軸として飛躍し、打率3割前後を維持。「一球一球、死に物狂いでプレーしていければ」と、謙虚に突き進んでいる。北海道出身の伏見が、帯広名物「クランベリー」の洋菓子を差し入れ。劇弾後のベンチで「スイートポテトのおかげです」と、お辞儀をした。
新型コロナの濃厚接触疑いの杉本を欠く中で、貯金を今季最多タイの5に戻した。中嶋監督は「今日は(三塁から本塁への)進入禁止のマークがなかった」と、ユニークな表現で効果的な5得点を喜んだ。3位に浮上し、26日からは本拠地で西武と3連戦。優勝争いを面白くする。(長田 亨)