中日・高橋宏斗投手が22日、25日の巨人戦(東京D)に備え、指名練習に参加した。キャッチボール、ランニング、フリー打撃などで汗を流した高卒2年目右腕は「この3連戦は絶対に負けられない試合。(5位の)ジャイアンツと1・5差ですか? ひっくり返すつもりで挑みます」と最下位からの逆襲を誓った。
投げ合う予定の巨人・戸郷は現在、リーグトップの112奪三振をマーク。高橋宏も104でリーグ4位タイにつけている。シーズン当初は中10日以上を空けていたが、今回は中7日で、少しずつ間隔を狭めてマウンドに上がっている。奪三振率は驚異の10・97を誇るだけに、残りシーズンでの逆転も十分に可能な数字だ。
「(三振が多いのは)多分、たまたまぐらいの気持ちですし、自分は投げ初めて1年目なので、打者に対しての球の軌道のイメージがない中で投げているからだと思う。結果的に三振取れているのはいいこと。しっかり狙って、欲しいところで三振が取れるようになりたいですね」。気負いはないが、規定投球回に達せず、タイトルを獲得すれば史上初。イニング、球数や登板制限がある中で、底知れない能力を示している。
球宴明けの防御率は0・00で、現在24回2/3イニング連続無失点も継続中。大野雄大の球団記録(45回)は遠いが、権藤博(33回)、杉下茂(31回2/3)ら歴代レジェンドのキャリアハイも射程圏にとらえている。
「しっかりとゼロで抑えられれば負けることはないので、無失点で帰ってきます。真っすぐで押して、スプリットで空振りを取る。あまりスタイルを変えずにやっていきたい」。ここまで14試合の登板で4勝4敗、防御率2・32。中6日は解禁していないため、残りの登板数は4~5試合の見込み。次代のエースとして、飛躍の1年を最高の形で締めくくる。
◆セ・リーグ奪三振上位5傑◆(括弧内は奪三振率)
<1>戸郷 (巨人)112(7・69)
<2>柳 (中日)106(7・43)
<3>高橋 (ヤク)105(9・78)
<4>高橋宏(中日)106(10・97)
<5>森下 (広島)104(6・47)
◆中日選手の連続イニング無失点◆(30回以上、2リーグ分立後)
<1>大野 雄大 45回(20年)
<2>大矢根博臣 40回1/3(56年)
<3>権藤 博 33回(61年)
<4>杉下 茂 31回2/3(55年)
<5>権藤 博 31回1/3(61年)
<6>浅尾 拓也 31回(11年)
<7>杉下 茂 30回1/3(54年)
<8>児玉 泰 30回(59年)
<8>田辺 修 30回(70年)