【甲子園】仙台育英V 須江航監督は「人の気持ちが分かる人間」…同学年の元楽天投手も認めた温かい人柄

スポーツ報知
ベンチから声を張り上げる仙台育英・須江航監督(カメラ・岩崎 龍一)

◆第104回全国高校野球選手権大会最終日 ▽決勝 仙台育英―下関国際(22日・甲子園)

 仙台育英(宮城)が下関国際(山口)に勝利し、春夏を通じて東北勢悲願の初優勝を飾った。仙台育英を指揮するのは、須江航監督(39)。東北勢で初めて聖地で頂点に立った同監督の人柄を、東北支局の高橋宏磁記者が見た―。

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 あれは19年の秋だったか。前年に就任した仙台育英の須江監督について「いい監督になりますよ」と断言した人物がいた。当時、まだ現役だった元楽天の青山浩二氏(現楽天アカデミーコーチ)だ。

 球団創設の06年から15年間、投手陣を支えた同氏。担当記者として取材をする中で、ふとしたことから須江監督の話題になった。実は同監督とは八戸大(現八戸学院大)で同学年。1、2年時はマネジャー、3、4年時は学生コーチを務めたその力量を、青山氏は高く評価していた。「いいやつですよ。人の気持ちが分かる人間。細かいところにも目が届きますし、いい監督になると思いますよ」。大学卒業後も、ずっと交流を続けてきたという。

 「細かいところにも目が届く」。まさにその通りだと思う。県大会でメンバー外だった岩崎生弥(3年)が甲子園ではメンバー入り。2、3回戦はともに代打で登場し計4打点をマークした。岩崎は昨年6月に逆流性食道炎などを患ってチームを離脱し、全体練習に合流できたのは今年6月だった。約1年もチームを離れた選手を大舞台で起用できたのは、全選手をくまなく見ていたからだろう。

 仙台育英ナインは、ほぼ全員が「須江監督」ではなく「須江先生」と呼ぶ。これも、尊敬する気持ちの現れだろう。「徹底してやっている事の中にも愛がある」と佐藤悠斗主将(3年)。高橋煌稀(2年)は「それぞれの選手にあった教え方をしてくれる」と感謝する。「人の気持ちの分かる人間」は、東北勢初の甲子園優勝監督になった。(東北支局・高橋 宏磁)

 ◇須江航(すえ・わたる)1983年4月9日、埼玉県生まれ、39歳。仙台育英では佐々木前監督の指導を受け、2年秋から学生コーチ。八戸大(現八戸学院大)では1、2年時はマネジャー、3、4年時は学生コーチ。高校では矢貫俊之(現巨人3軍投手コーチ)、大学では楽天・青山がチームメート。2006年4月から秀光中教校軟式野球部監督。全国大会常連校に育て上げ、14年には全国中学校体育大会(全中)で初優勝を果たした。18年1月から仙台育英の監督に就任した。

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