御殿場西が空手女子団体組手で史上初の4連覇! 斎藤綺良理が大将戦で勝って決めた

 優勝を飾り金メダルを手にした御殿場西メンバー
 優勝を飾り金メダルを手にした御殿場西メンバー
気持ちを前面に出して攻める御殿場西・斎藤綺良理
気持ちを前面に出して攻める御殿場西・斎藤綺良理

◇空手◆全国高校総体(20日、愛媛・伊予三島運動公園体育館)

 御殿場西が女子団体組手で大会史上初の4連覇を達成した。準々決勝で日本航空(山梨)、準決勝で小松大谷(石川)を倒した御西は決勝で華頂女子(京都)と対戦。個人戦金メダルの橋本鈴江(3年)が先鋒戦で逆転勝ちすると、同点で迎えた大将戦を斎藤綺良理(きらり、3年)が3―1で制し、2―1で勝った。

 勝って終わる。それしか考えていなかった。大将戦開始から8秒。斎藤の鋭い左中段蹴りが相手の腹部にクリーンヒット。いきなり2ポイントの大技を決めた。

 1勝1敗ながら合計ポイントは5―4。引き分けでも優勝できる。だが消極策は頭になかった。中堅と副将が「攻めたい」気持ちを抑えて引き分けに持ち込み「綺良理さんなら勝ってくれる」と信じて回してくれたチャンス。「御西らしく勝ち切って決めたかった」

 19日の個人戦は準決勝で黒星。3位決定戦も僅差で敗れ、銅メダルを逃した。「主将の自分が沈んでいたらいけない。意地でも笑顔で」と宿舎では明るくしていたが、内心は穏やかではなかった。勝負を決める機会が最後に回ってくると「不安より『よしきたっ!』でした」と笑った。

 橋本の活躍も光った。個人戦優勝で気負いがあり、決勝では0―2とリードされた。だが「逆転できる自信がありました」。残り41秒から3ポイントを連取し、女王の底力を見せつけた。「橋本が流れをつくり、3人が辛抱して斎藤につなげてくれた」と細矢真人監督(46)は目を細めた。

 史上初の4連覇に「先輩たちの偉業をつなぐことができた」と斎藤。V5を託された石原水晶(2年)は「すごいプレッシャーです。もっと強くなります」と決意表明した。御西の進撃はまだまだ続きそうだ。

(里見 祐司)

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