羽生結弦さん「難しいことと自分の表現したいことの両立を」 新しいショーへの挑戦 連載「超越」3

スポーツ報知
練習する羽生結弦(カメラ・矢口 亨)

◆新しい形のアイスショー

 「羽生結弦」の新章は、猛スピードで新たな展開を迎えている。10日の公開練習「SharePractice」で、今後のプランを明かした。年内のアイスショーの開催へ、動き出した。

 「ある程度、年内の方は目処(めど)が立ってきました。実際に年内でこれをやりたいな、あれやりたいなあっていうのは、ちょっとずつ決まってはきていて。それのための練習もしています。ただ、また改めて告知させていただこうかなというふうに思っているので、まだ内緒です(笑い)。ただ、年内の活動はとりあえず今決まりそうな感じがあるので、かなり、会見をやってから進み始めているので」

 7月19日の決意表明会見で、「まだ自分の頭の中の構成を伝えただけ」と話していた。ファンはもちろん、フィギュアスケートを会場で見る機会がなかった人々にも「見たい」と思ってもらえるような「活動」が、間もなくベールを脱ぐ。

 「新しいショーを組み立てようとしている時も、その練習しているのも本当に『きついなー』って思いながらやっているんですけど。レベルを落とすことなく、最後までやりきりたいなって思うので、ぜひ、新しいショーの形も、そしてこれからの自分自身の瞬発力的なレベルの高さも、期待していただけたらうれしいです」

 新しい形のショーへ、アイデアを練っている。挑戦者であり続けることは変わらない。

 「競技っぽさはちょっと感じていただきたいかなーと。これからも、難しいこと含めて、やっぱチャレンジしていきたいですし、それが4A(4回転半ジャンプ)になるのか、は、ちょっと分からないですけど。ただ、これからもその4A含めて、すごい難しいこと、と、同時に自分の表現したいことだったりとか、そういうものの両立をはかっていきたいなって思います」

 プロとしての滑りを初披露したのは、地元のアイスリンク仙台だった。2011年の東日本大震災で被災した羽生さんが育ったリンク。原点の地で、また一歩踏み出した。

 「やっぱり僕仙台すごい好きなんで。正直カナダに練習拠点を移したときも、やはり仙台離れたくないなって思いながら、泣きながら行ったほど、仙台は好きなので。やっぱり今、こうやって仙台で滑れていてうれしいですし、今後の活動も含めて、仙台でいろいろできたらなあなんて思っているので。これからも仙台のみなさんとともに歩んで行けたらいいなと思います」

 仙台愛を胸に切ったスタート。「年内の活動」へ、「競技者よりもすごくハードな練習」を積んでいる。全力を届けるための準備を続けている。2月の北京五輪の最後の囲み取材後、「また、どこかで」と両手を振ってミックスゾーンを去った。「どこか」とは今、ショーという一つ上のステージを指すことになった。

 「僕は本当に競技者としては怪我(けが)が多かったので。やっぱりプロになったら欠場とかも許されないですし、楽しみにしてくださっている方々の気持ちを踏みにじりたくないなってすごく思うので。これから本当にプロのアスリートとして、やっぱり怪我をしないように。皆さんに見ていただく機会を本当に常に、高いレベルで見ていただけるように、これから頑張っていきたい」

 これまでもそうしてきたように、試合と同等の本気度でショーを闘う。フィールドは変わっても、求める理想は変わらない。音楽と技が融合した究極のフィギュアスケートの追求へ、「超越」と題した道を行く。(高木 恵)=おわり=

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