雪組・彩風咲奈船長ODYSSEY号「最高の航海」苦境乗り越え完走!冬の東京から夏の大阪へ、面舵取り舵アイアイサ~♪

スポーツ報知
火曜プレミアム「宝塚」

 宝塚歌劇雪組「ODYSSEY(オデッセイ)―The Age of Discovery―」がこのほど、大阪・梅田芸術劇場メインホールで千秋楽を迎えた。今年1月の東京公演がコロナ禍ですべて中止になり、会場を大阪に替え、心機一転の“真夏の再出航”。進路を真っすぐに全日程を完走した。トップスター・彩風咲奈は「どんなに不安を抱えていても、お客様が『雪組頑張れ』『宝塚頑張れ』とエールを送ってくださり、本当に感謝の思いでいっぱいです」と万感の思いをスピーチで伝えた。(筒井 政也)

■公演機会なくした仲間へエール

 伝説の海賊船「ODYSSEY号」のクルーは、心の中に宝を積んで無事にゴールした。ブルーム船長を演じた彩風は「再出航して希望の海が広がったあの日から、毎日、皆様とともに最高の航海をさせていただきました」とあいさつした。

 千秋楽時点で、和希そらが主演する雪組別チームの東京公演、月組の宝塚大劇場公演、花組の東京宝塚劇場公演がすべて中断した状況下。「厳しい嵐が吹き荒れ、悲しいニュースが飛び込んで」と同じ宝塚の仲間をおもんばかり「どの公演も一つもなくなってほしくない、どの一日も失いたくない、と改めて思います」。東京公演に出演予定だった和希や6月に退団した綾凰華らの名も挙げて「離れていても、ずっとここで一緒にいてくれた」と左胸に手を当てて絆を強調した。

 「ODYSSEY号」が世界の国々を巡る旅は、再発見、新発見に満ちていた。劇団屈指のダンサー・彩風は、体力勝負を感じさせないほど、2部構成のタフなショーを軽やかに、粋に駆け抜けた。女役のダルマ姿も披露し、映画「赤と黒」(1954年)、「モンパルナスの灯」(58年)などで知られるフランスの名優ジェラール・フィリップのオマージュにも挑戦。表現力の幅広さを改めて示した。

 2番手・朝美絢(あさみ・じゅん)も変幻自在。縣千(あがた・せん)は大阪開催で出演となった8年目のスター。若手筆頭株らしく元気に跳ねまわり、女役で新たな引き出しも得た。

 12月の退団が決まっているトップ娘役・朝月希和にとっては、卒業公演が一本物(「蒼穹の昴」)なだけに、“さききわコンビ”のショーでは集大成的な作品に。月の女神セレネとして入団13年の学びを存分に発揮。芝居の巧さに目が行きがちだったが、バランスの良さを見せつけた。

■音彩唯は公演前半歌姫マンボ♪

 未来のスター候補も躍進。20年入団で第106期生首席の華世京(かせ・きょう)はパワフルにアピールし、女役で彩風とのデュエットダンスにも抜てきされた。音彩唯(ねいろ・ゆい)は第105期首席の娘役。専科・美穂圭子が公演後半に合流するまで“歌姫”ティティス役を務め、伸びやかな声で酔わせた。

 逆風にも負けず、雪組の明日への指針を示した18日間。ショーの終盤で、船がたどり着いたのは宝塚だった。「宝の園、宝塚。『これからも花は咲く 夢は叶う 希望の朝は来る』。宝塚という大海原でまだまだ旅を続けたいと思います」。確かな手ごたえをつかみ、秋開幕の「蒼穹の昴」では中国ロマンに挑戦する。

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