羽生結弦さん「一緒に闘っていく」10万人と「Share」したプロ初の公開練習 連載「超越」1

スポーツ報知
ガラスに映る自分の姿を見て、ジャンプのフォームを確認する羽生結弦さん(カメラ・矢口 亨)

 フィギュアスケート男子で2014年ソチ、18年平昌五輪連覇の羽生結弦さん(27)が10日、地元のアイスリンク仙台で公開練習「SharePractice」を行い、プロスケーターとしての滑りを初披露した。スポーツ報知では「超越」と題した3回の連載で、新章のスタートを写真とともに特集する。

 ◆YouTubeチャンネル生配信

 2時間のドキュメンタリーフィルムのようだった。一人のアスリートが、フィギュアスケートに全身全霊をささぐ日常の一部分。プロスケーター「羽生結弦」の新章は、自身の公式YouTubeチャンネル「HANYU YUZURU」で世界へライブ配信され、10万人以上が視聴した。

 「みなさんに、羽生結弦ってこういう練習をしてるんだとかって、フィギュアスケートって、すごい華やかなイメージがあると思うんですけど、その中でこんなに泥くさい、本当にもう、必死でもがいて練習している姿があるんだなっていうのを、ちょっと見ていただきたいなと思って。少しでも、スケートに興味ない方でも見ていただけるようにしたいなと思って、公開させていただきました」

 7日に開設された公式チャンネルは、既に登録者数60万人を突破。「SharePractice」の視聴回数は、14日の時点で200万回を超えている。SNSのアカウントは一切、開設してこなかった。「自分のスケートに触れていただく機会を少しでも多く作りたい」との思いから、初めてファンと直接つながるツールを持った。

 「自分の練習を見たいなって思ってくださる方もいらっしゃいますし、そういう中で、自分のアスリートらしさっていうか、根本的にある、さらに追求し続ける姿みたいなものを見ていただく機会になればいいなというふうに思って、こうやって練習を公開するというイベントを作ってみました」

 プロとして初めての公開練習に、「SharePractice」というタイトルをつけたのは羽生さん自身だった。

 「皆さんと共有して、そこで一緒に闘っていけるみたいなものを考えた時に、『Share』っていうのが一番自分らしいかなと思って。これはイベントでありつつも、闘い抜く姿を見てほしいっていうものが、かなり趣旨として、テーマとして、大きかったので」

 ウォーミングアップの様子もスタートから配信された。イヤホンで曲を聴きながら気持ちを高めていく様子には、試合前と何ら変わらぬ緊張感があった。通路横の窓ガラスを鏡代わりに、細部にわたる体の動きを確認。肩甲骨の可動域、すべての関節の柔軟さが目を引いた。

 場所を移し、ジャンプのための準備に入った。両足を肩幅に広げ、両腕を右下から左上へ全力で振り上げる動作を繰り返した。全くぶれない体の軸、体幹の強さ。「うわっ」「ほー」。幅広く他の競技も取材する報道陣からも、感嘆の声が漏れたほど。その後、陸上で難なく3回転半ジャンプを決めた。

 1時間の氷上練習では、2018年平昌五輪のフリー「SEIMEI」の曲をノーミスするまで滑り続けた。ファンの思いをリアルタイムで感じながら、共に闘った。練習の終了前に、「チャット見たいです」とカメラの近くへ。「何かありますか? あと3分しかないけど」とリクエスト曲を募る生配信ならではの一幕もあった。「YouTube」での練習公開という新しい試みで見せた、挑戦者としての姿。「羽生結弦」はこれからも、既存のプロスケーターのイメージを超越していく。(高木 恵)

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