【明日の金ロー】「バルス!」で強い光を放つ「飛行石」にはモデルがあった!?「天空の城ラピュタ」

スポーツ報知
「天空の城ラピュタ」で、あまりにも有名な「バルス!」のシーン(C)1986 Studio Ghibli

 12日からの金曜ロードショー(後9時)は、スタジオジブリ作品を3週連続で放送。最初に登場するのは、宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」(1986年)だ。日本テレビでの放送は、実に18回目となる。公開から今年で36年。単純計算で2年に1度は放送されており、既に何度も見ている人も多いだろう。ちなみに、国内外の映画の中を合わせて、記者が最も多く見たのが本作。もはや、何回見たのか分かりません…。

 とはいえ、念のためにストーリーを。スラッグ渓谷の鉱山で働くパズーはある日、空から降って来た少女・シータと出会う。彼女はムスカ率いる政府の特務機関と、空中海賊のドーラ一家の両方に追われていた。両者が狙っていたのは、シータが持つ「飛行石」。その石は、ラピュタと呼ばれる空中に浮かぶ城で作られたものだった。

 一方、パズーも亡くなった父が目にしたというラピュタに行くことを夢見ていた。そんな時、2人は特務機関に捕まってしまう。一人解放されたパズーは、シータ救出のためにドーラ一家と手を組む―。

 本作の中でもパズーが説明しているが、「ラピュタ」はスウィフトの「ガリヴァー旅行記」の中に登場する想像上の国。第3編「ラピュータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブおよび日本への渡航記」(岩波文庫の表記による)内の一つとして登場する。

 「ガリヴァー―」といえば、思い浮かぶのは小人の国で全身を縛り付けられる男の姿。記者も子供の頃に読んだ童話でそのイメージが強いが、その物語は第1編「リリパット国渡航記」の内容。子供向けのものは、この部分を抽出して描かれている。そのため「ラピュタ」の名前を映画で初めて聞いた人も多いのではないか。

 もちろん「知ってた」という人もいるだろう。ただ、本作のキーアイテム「飛行石」にも”元ネタ”があることはご存じだろうか。それが、1949年から56年まで月刊漫画誌「少年少女冒険王」に連載された「沙漠の魔王」という作品だ。

 戦前から活躍していた挿絵画家・福島鉄次さんによる絵と文章で構成する「絵物語」は、少年らが巨大な魔王と共に困難に立ち向かう冒険活劇。赤塚不二夫さん、藤子不二雄(A)さん、さいとう・たかをさんら、名だたる漫画家も愛読したとされる。そんな中に、41年生まれの”宮崎少年”もいた。

 公開時に出版された「天空の城ラピュタ GUIDE BOOK」内のインタビューで宮崎監督は「そこ(『沙漠―』)に石を持つと飛べるという話が出てくるんです。だから、あんまりオリジナルを主張はできないんですよ(笑)」と言及。「沙漠―」にヒントをもらったことを明かしている。

 ただ、「オリジナルではない」と知った上でも、本作の魅力が衰えることは全くない。宮崎監督は本作の企画書の中で「真に子供のためのものは大人の鑑賞に十分たえるものなのである」と書いた。高年齢層を対象に作られた前作「風の谷のナウシカ」と比べて、小学生が楽しめる作品を目指して作られた本作だが、40年近い年月がたった現在も、あらゆる世代の心をつかんでやまない。(高柳 哲人)

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