◆JERAセ・リーグ DeNA3―0阪神(10日・横浜)
コロナ禍に見舞われ、ついに打線は中核のほとんどを失った。5安打にとどまり、今季19度目の完封負け。阪神・矢野燿大監督(53)は「そら苦しいよ。1番、3番、5番打者がいないんだから。そらもう、やりくりも大変」と、本音をのぞかせた。7月以降初の連敗、11カードぶりの負け越しで3位に転落した。
チーム内の感染拡大が止まらない。4日の救援左腕・渡辺にはじまり、打撃陣の主要どころは5日に5番・大山、9日は1番・中野、この日は3番・近本まで新型コロナウイルスの感染疑いで出場選手登録を抹消。7日間で計8人の1軍選手が離脱した。
孤立する4番・佐藤輝も9回2死一、二塁で空振り三振に倒れるなど4タコの3三振。リーグ最速で100三振を超えた。8月は打率1割1分5厘(26打数3安打)と低迷。井上ヘッドコーチは「あいつが打たないと勝てないっていうことは、本人が一番分かっていると思う」と奮起を促した。
伊藤将の連勝は7でストップ。5月末から青柳との2本柱が並んで登板してきたが、チームの両試合での敗戦も今季初めてだ。「試合をやる以上は粘るしかない。試合は待ってくれないんで」と指揮官。ハマスタでは08年以来、14年ぶりとなる同一シーズン5連敗を味わったが、負の連鎖を断ち切るには、あまりに台所事情は厳しい。(小松 真也)