【甲子園】天理がPL学園を抜き歴代4位の夏49勝目 奈良大会準優勝の生駒から贈られた横断幕を力に、5年ぶり夏1勝

スポーツ報知
応援団に一礼する天理ナイン(カメラ・谷口 健二)

◆第104回全国高校野球選手権大会第3日 ▽1回戦 天理2―1山梨学院(8日・甲子園)

 天理(奈良)は山梨学院を破り、PL学園(大阪)を抜いて歴代4位の夏49勝目。コロナ禍に見舞われながら奈良大会で準優勝した生駒の保護者会から贈られた横断幕をアルプス席に掲げ、5年ぶりの夏1勝をつかんだ。

 天理がライバル校の応援を力に変え、結果も出した。奈良大会決勝で対戦した生駒の保護者会から贈られた横断幕がアルプス席に掲げられるなか、PL超えの夏49勝目を達成。エース右腕・南沢佑音は9回2死一塁から左翼に適時二塁打を浴び、奈良大会から続いていた連続無失点は途切れたが「悔しかったけど、そこが全てではないので気持ちを切り替えられた」と最後の打者を二ゴロに打ち取り、グラブをたたいた。「南沢の投球に尽きる」と中村良二監督(54)も絶賛の1失点完投だった。 

 打線も勝負強かった。4回、プロ注目の4番・戸井零士主将が左翼への二塁打でつくった2死二塁の好機。元J1鹿島DFの内藤就行氏を父にもつ6番・内藤大翔が、先制の中前適時打で応えた。4番を任された奈良大会では打率2割6分3厘だった内藤は「(戸井と)お互い打てない試合が多かったので、甲子園で打てばいいからと」。励まし合った2人が均衡を破った。

 奈良大会決勝当日。生駒は新型コロナの影響で、登録メンバー20人中12人を入れ替えて臨んだ。天理ナインは全力プレーで応え、21―0と大勝。相手を思いやり、優勝直後は喜ぶ姿を見せなかった。生駒の保護者会会長・丹羽政人さん(51)は「子供も親も心を引き裂かれたが、天理さんは勝っても輪をつくらずに整列した。やっと優勝をつかんだのに、紳士的な対応をしてくれた。そういう姿を見て、みんなで応援したい」と横断幕を贈った経緯を明かした。天理の『つなぐ』、生駒の『心ひとつに』というチームのモットーが記されてある。

 「前日に知って、生駒さんの分まで頑張ろうと思った」と戸井主将。南沢も「悔しさがあるなかで、自分たちを応援して下さっているという気持ちが伝わってきて、この試合にかける思いも変わった」と明かした。1986、90年大会を制している天理が今夏、友情に応える快進撃を見せる。(瀬川 楓花)

 ◆生駒の奈良大会 春夏通じて甲子園出場経験がないノーシードの県立校が、1972年以来50年ぶりに4強入り。7月26日の準決勝では、昨夏甲子園準優勝の智弁学園に最大3点差を逆転勝ち。公立では13年の桜井以来9年ぶりの聖地に王手をかけたが、翌27日朝から体調不良を訴える部員が続出。コロナ陽性者、濃厚接触者を含めた12人が28日の決勝でベンチ外に。準決勝と同じ先発メンバーはわずか4人。2安打に終わり、奈良決勝の最多失点記録となる0―21で敗れた。

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