第104回全国高校野球選手権に出場する南北海道代表・札幌大谷は、あす9日に二松学舎大付(東東京)との初戦を迎える。7日は兵庫県内で2時間の全体練習を行った。地区大会でチームトップの打率6割2分5厘をマークした、樹神(こだま)瑠生遊撃手(2年)は甲子園でも大暴れを誓った。
全6試合で2番打者を務めた地区大会。夏前までは不調だったが、バットを指2本分短く握ったことで復調のきっかけをつかんだ。「思ってたより打てたのでびっくり」と振り返るように、南北海道大会準決勝、決勝では連日の4安打。本人も驚く“神ってる”打撃で夏の甲子園初出場に貢献した。
好調だった地区大会の調子を維持するため、初心を忘れず練習に取り組んできた。「ライナー性の当たりを打つように意識してきた」と、大舞台に向けてコンパクトなスイングを徹底。「つなぐ野球をしていきたい」と意気込んでいる。
関西入りしてから5日。北海道とは異なる気候にも順応してきた。「暑さには少しずつ慣れてきている。9日の試合がすごく楽しみ」。絶好調男が聖地でも快音を響かせる。
(島山 知房)
〇…旭川大高は一、三塁のコーチャーを務める稚内コンビがチームを勝利に導く。背番号11の岩本光粋内野手、同16の浅野悠斗外野手(ともに3年)は、ともに稚内宗谷中出身。甲子園出場を目指し、日本最北の地からそろって進学した。互いに実家が漁業を営んでおり、「ここで最後」と本格的な野球は今夏限りと決めている。攻撃で重要な役割を担う2人が、野球人生集大成の大舞台に臨む。