【甲子園】日大三島、加藤大登主将「ここまで来られたのは監督のおかげ。全国で2回もできたのは幸せ」

スポーツ報知
国学院栃木に敗れ、引き揚げる日大三島ナイン

◆第104回全国高校野球選手権大会第1日▽1回戦 国学院栃木10ー3日大三島(6日・甲子園)

 33年ぶり2度目の出場となった日大三島は開幕戦で国学院栃木(栃木)に3―10で敗れ、夏の甲子園初勝利には届かなかった。2回に5番・野口央雅外野手(3年)の犠飛で先制。だが4回に失策がからみ同点とされ、5回に相手4番に決勝打を許した。先発の松永陽登(3年)は5回途中4失点で降板も、打席では2安打と意地を見せた。県勢は19年の静岡以降、3大会連続1回戦敗退となった。

 誰一人、下は向いていなかった。7点を追う最終回、下位打線を迎えた日大三島・永田裕治監督(58)は3者連続で代打を投入した。最後は切り札・島田誠也(3年)の空振り三振で終わったが、約1800人が詰めかけた一塁側アルプスからは温かい拍手が送られた。指揮官は「春も夏もよくここまで来た。一からつくってきたチーム。感謝しかない」。20年春、自身の赴任と同時に入学し共に歩んできた3年生に最敬礼した。

 序盤は理想通りだった。2回無死三塁で野口が「絶対かえす」と先制犠飛。4回にも松永の二塁打をきっかけに、永野陽大(2年)、綱島健太(1年)の連続長打で2点を奪った。悔やまれるのが、その裏の守備だ。内野失策に加え、送球が走者に当たる不運に見舞われ一気に同点とされた。松永は「すぐ取り返せばいい」と切り替えたが、5回に相手4番に決勝二塁打を浴びた。

 県6試合で2失策だったチームが、この試合だけで4失策と乱れた。三塁から救援した京井聖奈(3年)も「(相手は)甘い球を一球も見逃してくれなかった」と振り返ったように、悪い流れを断ち切れず3回1/3で6失点。加藤大登主将(3年)は「一つのミスにつけ込んでくるのが国学院栃木との差だった」と受け止めた。

 創部初の夏1勝は手にできなかったが、38年ぶりの春と共に、歴史に新たなページを刻んだことは間違いない。就任当初、「とにかくおとなしい」と指揮官をガッカリさせたナインは、自らユニホームを泥だらけにしながら手本を見せ、声を張り上げる姿に少しずつ感化され変わっていった。最もカミナリを落とされ、何度も主将交代を命じられた加藤は「ここまで来られたのは監督のおかげ。全国で2回もできたのは幸せ」という。「エースなら2、3倍練習しろ」と背番号1を託された松永も「先生と出会ったことで人生を変えてもらった」と感謝した。

 3年生は引退し、松永らは大学で野球を続ける。「1、2年生が頑張ってくれたからここまで来た。手伝えることはこの先も手伝いたい」と京井が話すように“全員野球”の精神は不変だ。加藤も「後輩には自分たちの代を超えてほしい」と1勝の思いを託した。永田イズムのバトンは、次世代に受け継がれる。

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×