【プロレス両国伝説】橋本真也が最初で最後のG1クライマックス優勝…1998年8月2日

スポーツ報知
橋本真也のG1初優勝を報じる1998年8月3日付スポーツ報知

 ◆G1クライマックス優勝決定戦(1998年8月2日・両国国技館)

 ▽時間無制限1本勝負

〇橋本真也(15分34秒、片エビ固め)山崎一夫●=観衆1万1500人=

 新日本プロレスのエース、橋本真也(当時33)が念願の初優勝を飾った。決勝戦で山崎一夫(当時35)と対戦した橋本は15分34秒、垂直落下式DDTからの片エビ固めで快勝。8年連続8度目の出場で頂点へ上り詰めた。優勝した橋本には優勝賞金1000万円が贈られた。

 橋本が笑った。優勝インタビュー。込み上げる喜びを抑えきれない。無言を貫き鬼に徹した2日間がウソのよう。ようやく手にしたG1優勝だ。「ちょっと長過ぎたね。ハハハ」素直な性格そのままの美しい男の笑顔だった。

 準決勝の小島戦。決勝の山崎戦。徹底して左ひざを狙われた。林督元リングドクターが秘話を明らかにする。「実は初日の後藤戦で左足の外側の大たい部を肉離れしていた。普通なら全治1か月の重傷だ」思わぬ爆弾を抱えていた。

 決勝戦。プロ17年目の山崎が左ひざへ得意のローキックを31発たたき込む。準決勝の前に打った1本の痛み止め注射の効果はとっくに切れていた。135キロの肉体は何度も倒れそうになったが、踏みとどまった。「一歩もひかないオレのプロレスを確立させたかった」力道山に始まり、馬場、猪木、長州らエースと呼ばれた男たちは独自のスタイルを持っていた。橋本はG1で、一歩も引かない「橋本プロレス」の礎を築くことを誓っていた。この信念が優勝を呼んだ。

 昨年、佐々木にIWGPベルトを奪われて以来、低迷した。「自分が情けなくなった時もあったと思う。それでもトップの自覚と責任感があったからこそ優勝できた。立派な男です」と坂口征二社長は手放しで破壊王の復活をたたえた。

 橋本スタイルを天下に示した記念すべきV。「G1王者の名に恥じないように前進していきます!」リング上で絶叫した。「近いうちにIWGPへ挑戦させたい」と坂口社長。今、プロレス界は馬場、猪木に続く大スターの出現が渇望されている。その大役は、橋本しかいない。(福留 崇広)

 =1998年8月3日付スポーツ報知=

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