◆JERAセ・リーグ 広島6X―5阪神(6日・マツダスタジアム)
余計なミスで阪神が浮き足立った。9回無死一、二塁で内野安打。これを二塁手・小幡が一塁にとんでもない悪送球。無死満塁なら、仕切り直して次に臨めたはずだが、余分な進塁を許してピンチを広げ、一気に窮地に立った。試合の流れを手放したためか、1死後の遊ゴロがイレギュラー(中野の失策)する不運も起きた。
逆転サヨナラ負けで勝ち星が消えたが、藤浪は目を見張る好内容だった。
3回、会沢に死球。外角を狙った直球がすっぽ抜け、またガタガタと崩れるかな、と思った。これまでの藤浪は、すっぽ抜けの死球→当てないようにと引っかける→四球、四球で自滅、というパターンだったから。
だが、死球を気にすることなく、次の右打者の外角にズバズバと直球を決めた。藤浪の場合、球が抜けるのはしようがない。この日のように、切り替えることができれば、自滅するケースは減る。(スポーツ報知評論家・安藤統男)