◆報知新聞社後援 プロボクシング ダイナミックグローブ(6日、東京・後楽園ホール)
メインのWBOアジアパシフィック(P)・ウエルター級タイトルマッチは王者・豊嶋亮太(26)=帝拳=が、同級10位のアダム・ディウ・アブドゥルハミド(27)=フィリピン=に5回TKO勝ち。2度目の防衛に成功した。5回、豊嶋の強烈な左で挑戦者の右耳付近が内出血。左右のパンチをまとめたところでレフェリーが試合を止めた。戦績は豊嶋が16勝(10KO)2敗1分け、アブドゥルハミドが17勝(9KO)11敗。
フィリピン王者も予想できない豊嶋の破壊力だった。アブドゥルハミドの右顔面をえぐり続けた左に、挑戦者の右耳付近は赤黒く腫れ、5回早々に医師が診断するほど。続行も、左フックによろめき後ずさりした相手に、アジア2冠王はパンチをまとめて勝負を決めた。
「去年より良い試合を、と力が入って気持ちが空回り。勉強させてもらいました」と豊嶋。昨年の初挑戦での戴冠から3連勝。今年は徹底した体重管理で体調を整える一方、4月の村田諒太(帝拳)―ゴロフキン(カザフスタン)のミドル級統一戦を見て刺激を受けた。「本物と本物のぶつかり合い。自分もこういう場所で戦いたいと思った」
リングサイドで見守った村田に「力んでいたねと言われました」と苦笑いの豊嶋。それでもレジェンドの祝福に「もう一つ上を目指して自分を作る」と意欲を見せた。(谷口 隆俊)