福岡GK山ノ井拓己がJ1公式戦初のフィールド出場で第1戦制す…コロナ禍「ガイドラインに訴えかけたい」

神戸に勝利し、整列に向かう山ノ井拓己(左)(カメラ・谷口 健二)
神戸に勝利し、整列に向かう山ノ井拓己(左)(カメラ・谷口 健二)
前半、先制のゴールを決め宙返りする福岡のマリ(カメラ・谷口 健二)
前半、先制のゴールを決め宙返りする福岡のマリ(カメラ・谷口 健二)
後半、指示を出す福岡・長谷部茂利監督(カメラ・谷口 健二)
後半、指示を出す福岡・長谷部茂利監督(カメラ・谷口 健二)

◆YBCルヴァン杯準々決勝 第1戦 神戸1ー2福岡(3日・ノエスタ)

 試合前日(2日)に新型コロナウイルス陽性者が判明した福岡は、ベンチ入り上限18人を下回る15人で神戸戦に臨み、2―1で先勝。J1では初めてGK山ノ井拓己(23)をフィールドプレーヤー(FP)として途中出場させる執念で逃げ切った。川崎も陽性者の続出でFPの数が足りず、先月30日のJ1浦和戦に続いて控えにGK3人がベンチに入るなかC大阪と1―1でドロー。第2戦は10日に行われる。

 福岡が圧倒的不利な状況を覆した。コロナ禍で主力を欠いたこの日、登録されたメンバーはわずか15人。控えはGK2人とFP2人だけだった。2点リードした後半ロスタイム4分過ぎ、3人目の交代選手としてピッチに現れたのはFPのユニホームを着たGK山ノ井だった。

 Jリーグによると、GKのフィールド出場はJ3では15年に4度あったがJ1公式戦では初めて。FPで試合に出た経験は中学以来というプロ6年目GKは、1トップに入って最後までボールを追い、守備で奮闘した。「ユニホームは昨日かおとといに作って、きょう持ってきてもらいました。ボールには触れなかったと思う。走るだけで精いっぱい」と苦笑いを浮かべた。

 クラブは試合前日の2日、トップチームの選手・スタッフ計9人が陽性と判定されたことを発表。チームは本来の基本布陣である4―4―2から5―4―1への変更を余儀なくされた。ベンチメンバーを含めて本職が1人もいないボランチはFW登録の城後とDF登録の森山が務める緊急事態。両サイドMFにはFWが定位置のルキアンとフアンマが入って、補った。

 前半44分、GKからのロングボールのこぼれ球を頭でコントロールしたFWマリが先制弾。勢いに乗るチームは後半13分、再び後方からのフィードをマリがルキアンへとつなぎ2点目を奪った。数少ない好機を生かす試合巧者ぶりに、長谷部茂利監督(51)も「狙い通り。上出来でした」と納得の表情で振り返った。

 総力戦で第1戦を制したが、異例の状況で公式戦を迎えたことに「一番は選手の体が気がかり」と指揮官。山ノ井も「川崎もきつい中で試合をしている。選手として率直にどうかなと思う。この1試合でガイドラインに対して訴えかけたい」と続いた。現状の試合開催ルールの問題点を、改めて浮き彫りにした一戦でもあった。(種村 亮)

 ◆リーグ戦のベンチ入りメンバー規定と試合開催規定 トップチーム登録選手、二種登録選手、特別指定選手を合わせて13人以上(GKを必ず1人含む)をエントリーしなければならない。従来は人数の下限を設けていなかったが、コロナ禍を受け、21年シーズンから導入された。リーグ戦実施要項第13条第4項に定めるエントリー下限人数(13人)を満たさないチームであることが明らかであるとチェアマンが判断したとき、試合を中止とする。

神戸に勝利し、整列に向かう山ノ井拓己(左)(カメラ・谷口 健二)
前半、先制のゴールを決め宙返りする福岡のマリ(カメラ・谷口 健二)
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