川崎、控えにGK3人&大学生FW先発も望みつなぐドロー「このエンブレムをつけている以上、全力で」

前半、先制ゴールを決める川崎・脇坂(右)(カメラ・里見 研)
前半、先制ゴールを決める川崎・脇坂(右)(カメラ・里見 研)

◆ルヴァン杯▽準々決勝第1戦 C大阪1―1川崎(3日・ヨドコウ桜スタジアム)

 川崎は新型コロナウイルスの陽性者続出でフィールドプレーヤーの数が足りず、30日のJ1浦和戦に続いてGK3人が控えに入る中、C大阪と1―1で引き分けた。

*  *  *

 ベンチ前で“大男”3人が待ち構えていた。前半33分、川崎MF脇坂泰斗が鮮やかに先制点を決めると、すぐに仲間のもとへ駆け出した。迎えたのは3人の控えGK。メンバーを欠くコロナ禍の非常事態でGK安藤駿介、早坂勇希の2人はフィールド選手用のユニホームを着用して“出番”に備えていた。4人は熱い抱擁をかわした。少々、特殊な歓喜の輪は、困難に挑むチームの一体感を感じさせるものだった。

 試合終了間際に失点を喫し、1―1。悔しい結果となったが、苦境の中でアウェーゴールを奪ってのドローに鬼木達監督は「力を出し切ってくれた。本当によく頑張ってくれた」と選手をねぎらった。

 来季加入が内定し、この日がプロデビュー戦だった桐蔭横浜大在学中のFW山田新を先発させる緊急布陣。先月30日のJ1浦和戦はメンバー上限18人に達しない16人で戦い、敗れた。この日も従来のパスワークは鳴りを潜めたが、厳しい中3日の連戦の中、第2戦につながる結果を得た。

 日を追うごとに、陽性判定でメンバーが減っていく環境。選手は日々、自身が感染する恐怖を感じながら練習を行っている。公式戦当日にも検査を受け、その結果を受けてはじめて試合開催の不可が確定する。相手への対策を講じる時間は確保しにくく、練習時間も検査結果次第で変更になる。サッカーに集中するのは、到底難しい。

 フィールド選手が足りない中、安藤、早坂の両GKは悔しさを押し殺し、アクシデントに備えてフィールド用ユニホームでベンチ入りしている。それでも早坂は言う。

「僕がこのクラブに入った理由は、このクラブの勝利のために戦うため。できることは限られるが、ポジションがどこであれ、ユニホームがどうであれ、このエンブレムをつけている以上、全力で戦う」

 2人がチームへの献身を誓い、フィールド起用時に備えてクリアやシュートを練習する姿に加え、給水時のフォローや、試合中の声がけを率先して行う姿も見られた。勝利の可能性を1%でも上げるために、それぞれの立場で、試合を戦った。

 次戦は中3日で、J1首位・横浜Mとの大一番。その後、中2日でC大阪との第2戦を迎える。鬼木監督は「頭を切り替えて、次のゲームに臨む」と強調した。(岡島 智哉)

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請