【番記者の視点】浦和MF岩尾憲&伊藤敦樹、ボランチコンビの“前のめり”が生んだ3ゴール

スポーツ報知
浦和・岩尾憲(左)と伊藤敦樹

◆明治安田生命J1リーグ ▽第23節 浦和 3―1 川崎(30日・埼玉)

 FWばりにゴール前へ進入し、一発で仕留めた。試合開始から3分。相手クリアボールをカットしたボランチのMF伊藤敦樹は、右サイドのMFモーベルグへパスが渡るのを横目に、スルスルっとゴール前へ。「センターバック(CB)が割れていたので、あそこが空いているな」と日本代表DF谷口彰悟、ジェジエウの間へ陣取り、右クロスをヘッドで決めた。今季3点目は昨季J1王者から奪った貴重な先制点となった。

 追加点も伊藤から生まれた。同17分、左MF関根貴大の縦パスを受けたFW松尾佑介のドリブルが流れたボールをペナルティーエリア手前で奪い、「相手が来ていたので、かわしてシュートを打とうと思った」。左前方へ2~3メートル持ち出した位置にいた松尾がシュートを決め、「良い感じにアシストになった」と振り返った。

 後半37分に川崎FW家長昭博にPKで1点差に迫られた嫌な空気を一蹴したのは、ボランチのMF岩尾憲だった。同40分、関根が相手と競り合いながらスピードに乗ってドリブル突破した後方に空いたスペースへ入り、マイナス方向へのパスを左足で丁寧にゴール。「関根選手が粘っていたので、もしかしたら来るんじゃないかと。誰も中に入ってなかったので、自分が一番ボールに近いところにいたので、思い切って入って行ったら目の前にボールがきたので、いい形で流し込めた」。ゴール裏サポーターへ両拳を掲げ、移籍後初ゴールを喜んだ。

 失点直後に投入された安居海渡とダブルボランチを組み、伊藤に代わって出場していた柴戸海が右CBに入る5バックに変更。前線の人数が減った中で訪れたチャンスに、岩尾は思いきって前進した。「ポジションを捨ててゴール前に入ることが必然的に求められるシーンだった。前に人がいなくて、僕が出ていっても後ろに人がいるからリスクはない。そこの迷いはなかった」。後方の守備が安定しているという信頼感があったからこそ、躊躇せずにゴール前へ突っ込めた。

 ボランチコンビで計2ゴール、1アシスト。攻撃時は岩尾がアンカー(中盤底)、伊藤がインサイドハーフに入る形を基本とし、「今はいいバランスでできている。前に行くことが多いけど憲くんがバランスをとってくれているので、思い切って前に行くことができてる」と伊藤は言う。6月のリーグ中断前の16試合で15得点と低調だったが、中断明けの7戦で15得点と好調。岩尾は「1人1人のプレーイメージも徐々にあってきた。勝ちながら精度を上げていくことが最も大事」。イメージの共有によって選手間で深まった信頼感が得点増につながっている。

 首位を走る横浜Mも30日の2位・鹿島戦で2点目を決めたのはボランチの日本代表MF岩田智輝だった。3列目の選手がここぞの場面でゴール前に飛び出して得点に絡むことが、上位に浮上する“方程式”になるかもしれない。(浦和担当・星野浩司)

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