【番記者の視点】首位攻防で完敗の鹿島 三竿健斗の「信じる」の裏側にあるもの

スポーツ報知
後半、横浜FM・仲川輝人(左)をチェックする鹿島・三竿健斗(カメラ・竜田 卓)

◆明治安田生命J1リーグ ▽第23節 横浜FM 2―0 鹿島(30日・日産スタジアム)

 鹿島は、横浜FMとの首位攻防戦で完敗した。先制点は、最後までキックの感覚が合わなかったというGKクォン・スンテのゴールキックを拾われてのカウンター。横浜FMの助っ人コンビにクロス、シュートともに股を抜かれた。そして、後半立ち上がりの2失点目は、セットプレーの流れからミドルシュートを被弾した。横浜FMの次々と人が湧き出るような動き、つながるパスには、鹿島との意図の差が見られた。放ったシュートは鹿島の2本に対し、横浜FMは17本。「完敗」。取材対応した三竿健斗、土居聖真、広瀬陸斗の3人はそろって口にした。

 E―1東アジア選手権による約2週間の中断期間。フロントはレネ・バイラー監督と多くの面談を持った。ベルギーに移籍した上田綺世の穴、懸念であるセンターバックの補強策はもちろん、戦い方やチームの積み上げ方についても意見交換したという。起用法など監督の「聖域」を守る姿勢が強かった指揮官は、後半勝負を意識した横浜FM戦の戦い方にコーチングスタッフからの意見、アイデアを従来より多く取り入れたと、クラブ関係者から聞いた。

 中断期間には、新型コロナウイルス感染症に多くの選手が感染。トレーニング器具を自宅まで運び入れ、コンディションを落とさない措置が取られたが、準備にも、試合にも影響があったと見る方が自然だろう。クラブの成り立ち上、だから負けて良いということにはならないが、これが事実であれば、監督の大きな変化として記す必要がある。ブラジル人や日本人と比較し、欧州人監督は聖域へのこだわりが強いと言われるが、監督就任1年目は特に多くのサポートが必要だ。

 首位・横浜FMとの勝ち点差が8に開いた試合後、三竿は言った。「僕は現実が厳しくても前向いてやるしかないし、その姿勢をチームに伝えたいという思いがある。周りがそれをできていなくても、自分が前向いてやる。最後の最後まで、リーグ戦もそうですけど、信じてやるしかない」。この「信じて」には、そうした変化が内包されていてもおかしくない。(鹿島担当・内田知宏)

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