3日のCBC賞で女性騎手初の重賞初騎乗Vを果たした今村聖奈騎手(18)=栗東・寺島厩舎=が27日、JRA交流の園田競馬10R・六甲山特別(ダート1870メートル)でテーオーティラミス(牝3歳、栗東・宮厩舎)に騎乗し、地方競馬9戦目で初勝利を挙げた。ルーキートップの通算22勝目で、G1騎乗が可能となる31勝まで残り「9」とした。きょう28日も園田でメインの交流戦1鞍に騎乗する。
快進撃が止まらない。「彼女のリズムを崩さないように心がけた」と、行きたがるパートナーをうまくなだめて道中は後方追走。2周目向こう正面でスパートし、最後は粘るミューオンを外から首差競り落とした。地方競馬で乗る時は必ず行うルーチンがある。内と外のクッション砂の厚みが違うため、この日は7R終了後に馬場に入り、確認した。「多くのファンの前で勝つことができて、とても光栄です」。即席の写真撮影タイムとなったウィナーズサークルで、聖奈は晴れやかな笑みを浮かべた。
自身3度目の重賞となるアイビスSD(31日、新潟)に弾みがついた。初タッグのオヌシナニモノには1週前の21日に栗東・坂路でまたがり、一番時計の51秒1―12秒1。「指示を出すと前向きですが、『待って』と言ったら待ってくれます」と特徴は把握済み。カデナと挑んだ先週の中京記念は6着で悔しさは残るが、「重賞に乗せていただける機会があるので、このチャンスをものにしたい」と力強く宣言した。(蔵田 成樹)