末は「第二のマツコ」…コメンテーター需要急増中の小原ブラス、様々なものが詰まった「ピロシキ」な魅力

スポーツ報知
在日外国人であり、ゲイであり、芸能事務所のCEO。多彩な横顔とトーク力で「第二のマツコ」とも言われる小原ブラス

 ロシア人の両親を持つ在日外国人であり、ゲイであることを公言する一方、タレント、アスリートのマネジメント事業を展開する芸能事務所のCEOも務める―。そんな多彩な横顔をもつタレント・小原ブラス(30)に7月初旬、2時間にわたって話を聞いた。

 取材日には、東京・両国の駅前に移転したばかりの報知新聞社に電車で来社。猛暑の中の訪問に頭を下げると、「会ってから、もう16回くらい『すみません』って言ってますよ」と言って笑った。

 2019年から出演を続けるTOKYO MX「5時に夢中!」の黒船特派員(ハーフタレントのアシスタント)にフジテレビ系「ポップUP!」の曜日コメンテーター。今年2月のロシア軍のウクライナ侵攻に関しては発生当日からプーチン大統領を正面から批判。大きな話題を呼び、メディア露出も急増したが、本人には売れっ子意識はない。

 「録画を見た時に自分の喋り方ってこんなネチネチした気持ち悪い喋り方なんやと思って。やっぱり、今まで生きてきて、あんまり自分のしゃべりを録画したものを見たりとか、客観的に見るっていう機会がなかったから、今、ちょっと頑張って録画を見て自分に慣れようとしてます」―。

 意識している存在は、あの「テレビ界のモンスター」だ。

 「マツコさんは(コメントに)間があってすごい。あのぐらいのトークモンスターを見ておかないと、向上心みたいなものがそがれるなと思っちゃうんですよね」と「5時に夢中!」の大先輩でもあるマツコ・デラックス(49)の名前を挙げた上で、こう続けた。

 「マツコさんにしろ、失礼な言い方だけども、太いゲイのね。負け組じゃないけれども、あくまでも、みんな自分よりも多分、下やと思って見ていたんちゃうかな。アンダーグラウンドって言うのかな?」と性別を超越した人気者となった“大先輩”を分析する。

 自身のことは様々な具材を詰めたロシアの惣菜パン「ピロシキ」と表現する。

 「ロシア人でもあるけれども、ゲイでもあって、面倒くさい性格で関西人でと、いろんな属性が立体的に組み合わさって、こう一つの分子みたいになっているのが私だから。一つの言質だけを見られて、それだけで判断されるようなところで評価を受けたくないんです。中身として何が入っているか分かんないから、食べて、ちゃんと味わって評価してよっていう…」―。

 アンダーグラウンドに位置し、マイノリティーの立場から正論を吐く。そのスタイルこそが世間にウケているが、そこには冷静な自己分析がある。

 「小原ブラスというタレントとして、悪い言い方をしたら商品だと思うんですよね、自分が。例えば、アップルは今出したiPhoneの評判をチェックして、次の機種を開発して、また出すじゃないですか。自分も商品としてちゃんとウケてもらわんと価値が低くなっていってしまう。だから、どう他の人に見られているかと言うのは普通に気にしちゃいますね」―。

 一方で生放送の出演者として「炎上」については細かく気を配っている。

 「(自分は)生放送中にネットを見ている、CMの間に。炎上するなと思ったら謝っておくんですよ。生放送中に先ほどの発言は下ネタが過ぎましたって。炎上は処置の仕方次第だなと思ってます」―。

 緻密な計算のもと、作り上げている「小原ブラス」というタレント像。まさに今、「売れっ子」になっていく輝きに満ちた笑顔を見ながら、こう聞いてみた。

 「テレビ番組でのニーズがどんどん高まっている今、どんな未来像を描いているのか?」―。

 「オファーをいただけるものは何でもトライしたいし、やります。コメンテーターとしてオファーされたら、その活動をしたいし、仕切り役を依頼されたら頑張りたいです。自分はあくまで商品なので。テレビもSNSもそうだけど、その商品価値を認めてもらわないと、誰も買ってくれない。僕が何をやりたいという立場ではなくて、求められるならなんでもやりたい」。

 そう言った後、こうも続けた。

 「体調は良くないですね。僕より忙しいタレントさんは多くて、僕のキャパが少な過ぎて、僕は休みたい。あまり働きたくないんです」―。

 「ピロシキ」の中身は、そう簡単につかませない―。それはタレントとしての計算か、それとも多忙な生活から来る本音なのか。そこに残ったのは、2時間、話を聞いても把握し切れない小原だけが持つ独特の魅力だった。(記者コラム・中村 健吾)

 ◆小原 ブラス(こばら・ぶらす) 1992年4月20日、ロシア・ハバロフスク生まれ。30歳。ロシア人の両親のもと生まれるが、5歳の時、両親が離婚。母親が日本人と再婚し、兵庫県姫路市に移住。18歳の時に始めたニコニコ生放送で人気を呼び、12年、東京に移住。18年から自身のYouTubeチャンネルを開設し動画投稿を開始。フジテレビ系「アウト×デラックス」にアウト軍団としてレギュラー出演。19年4月からTOKYO MX「5時に夢中!」の水曜レギュラーの黒船特派員に。フジテレビ系「ポップUP!」などにコメンテーターとして出演中。コラムニストとしても活動の一方、20年12月にはダイバーシティーをコンセプトにタレント、アスリートのマネジメント事業を展開する芸能事務所「Almost Japanese」を設立し、CEOに就任。身長175センチ。趣味は1人カラオケ、サボテンの飼育。

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