【香川】高松商・浅野翔吾 プロ注目スラッガーが清原和博に並ぶ高校通算64号で3大会連続聖地導く

スポーツ報知
4回1死一、二塁、左中間に追加点となる3ランを放つ高松商・浅野翔吾(カメラ・渡辺 了文)

◆第104回全国高校野球選手香川大会 ▽決勝 高松商―英明(26日・レクザムスタジアム)

 香川・高松商の今秋ドラフト上位候補スラッガー浅野翔吾中堅手(3年)が、西武、巨人などで活躍した清原和博(54)に並ぶ高校通算64号3ランを放ち、3大会連続となる夏の甲子園出場に導いた。

 勝利の瞬間、浅野は中堅から駆け出し、笑顔で歓喜の輪に飛び込んだ。昨秋準々決勝、今春決勝で敗れ、夏3大会連続決勝での顔合わせとなった英明を下しての栄冠。「素直にうれしい。浅野のチームとよく言われてきたが、周りの支えでチームが完成した。最高の仲間に感謝したいです」と喜んだ。

 この日もバットで勝利をたぐり寄せた。2点リードの4回1死一、二塁から「完璧に捉えられた」と左中間へ特大3ラン。準決勝に続く2戦連続の一発で清原の高校通算64号に並んだ。「狙ったわけではなく、みんなに支えてもらって打てた本塁打です」。3打数3安打2四球と全打席出塁した謙虚な1番打者を5球団のスカウトも改めて高評価。西武・渡辺GMは「野球勘を持っている。パワーもあり、魅力のある選手」、ロッテ・榎スカウト部長は「井口監督のように引きつけて打てる。上位候補の1人」、巨人・岸スカウトは「球場の雰囲気を変えることができる選手、精神的強さがある」と絶賛した。

 大会中、ベンチには「イチ岩(いちがん)」と書かれたボードが置かれていた。全員がひとつになるという「一枚岩」を以前からチームスローガンに掲げていたが、昨年12月、イチロー氏(現マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)の指導が実現。昨夏の甲子園3回戦で智弁和歌山に敗れた後の長尾健司監督(52)のラブコールが実り、教えを忘れないようにと製作されたものだった。今大会3本塁打と成果を出した浅野は「教えていただいたことをやってきた。お礼を言いたい」と頭を下げた。

 「去年(の先輩)を超えるベスト8を目標に。個人としては今大会NO1バッターと言ってもらえるような存在感のある打者に」。イチロー氏に指導を受けた智弁和歌山は昨夏甲子園V、国学院久我山は今春センバツ4強。イチロー野球を体現し、両校以上の成績を残してみせる。(瀬川 楓花)

 ◆浅野 翔吾(あさの・しょうご)2004年11月24日、香川・高松市生まれ。17歳。屋島小3年から屋島スポーツ少年団で野球を始め、5年から屋島シーホークスでプレー。屋島中では軟式野球部に所属し、3年時に全日本少年軟式大会出場。軟式U15日本代表でアジア選手権優勝。高松商では1年夏からレギュラー。2年夏の甲子園は2試合で7打数4安打2打点1本塁打。171センチ、86キロ。右投両打。

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